真夜中の弥次さん喜多さんを見てきた

プロレス毎日見るってもアレですオモシロそうなのやってない時は見ません 映画見た
もうすでに3回目、というid:andre1977さんととしまえんシネコンで見ましたよ
800円の割引券があって、その期限がアレなんです来週までなので
シネコンで飲み物とポップコーン買うと物凄い量なのね おいちゃんびっくりしたわよ
せっかく30分自転車で走っていったのにカロリー±0だと思った
としまえんのあたりはなんかのんびりしてて、最盛期を知るものとしては多少寂しかったナァ…
んで以下感想




全体的に言えば、原作に思い入れがあるものとしてはがっかり 出来はいいんじゃない?
ってところでした


てかね、20代の前半は弥次喜多inDEEPと共にあったという記憶すらあるのです
お化け屋敷みたいな安アパートの腐ったようなトイレに、常にコミックビームがあって
宴の第二回、弥次さんが彼岸で目覚めて「聖マッスル?」と言うところから始まる
生と死に引き裂かれた(そしてそれを本人たちは気付いていない)二人がジワジワと死にそうになる
そういう回を繰り返し読んでから、単行本を集めていって、いやこりゃスゲーと思ったわけで
基本的に全ての境界が曖昧模糊としていて、話がどうやって終わったかも説明なく
それでいて次の号になると二人が相変わらず旅をしている、みたいな回も多くて
と、こんなことをうだうだと書けるくらいに弥次喜多には思い入れがあるので
それが「クドカン流」に過剰なまでにコッテリと味付けされてるのを見ると
そりゃ堀健が続編を期待するワナ、みたいな感慨に襲われるのでした
そういえばそのアパートには手のひらサイズの蜘蛛も出たよビックリしたね
アパートの内部に蟻が巣を作って部屋中蟻だらけになったりさ どうでもいいね


まぁ、非常に手が込んでいて、CGも多用 ゲストもてんこ盛り
でも最近思うのは、昨今のオサレ系邦画ってカメオ出演が多すぎない?
というか去年から下妻物語恋の門真夜中の弥次さん喜多さんと見たので
正直言うと食傷気味 あ、DVDでキャシャーンも見たな
そうそう見ながらデビルマンのことも思い出した カメオ出演多いから
楳図かずおとか全く使う必要ない サブカルヤングに媚びてるだけじゃん


もともと、原作が、生とか死とか性とか人生とかそういうものを
しりあがり寿なりに混沌の中で問い続けたというような作品で
手塚治虫特別賞だかをもらったときには、おーっと思ったんですよ
火の鳥に近いものがあると思うんですよね
でも、連載がちゃんと完結してしまった しりあがり寿はまだ生きてる
そういう意味で真の伝説になり損ねた作品だと思うのですが(6巻で終わってたら伝説
あ、原作の話はともかく、宮藤が自分なりにこのテーマを消化して
それで出してきたってのは、非常にわかる それで大衆映画にしてる
そこも頑張ってるナァ、とは思うんだけど、やっぱりね、クドカン
なんか大げさなギミックでさらっと「深く語る」ミタイナ感じでした
要するにテレビドラマなんですよ良くも悪くも


やるならもっともっと爺ちゃん婆ちゃんでもわかりやすいようにポップに
もしくは原作の忠実な再現して単館上映も辞さず、と そうしてほしかった
まぁそのあたりのさじ加減もなんていうか21世紀の渋谷系映画でした


そんな文句を書きつつ良かった点を列挙
長瀬智也中村七之助が、本人らしく、同時にキャラクターになりきってた
・二人の愛の描き方が真に迫っていてホモなのに(だから)切ないというか
森下愛子がきれいだなー

松本まりかがかわいいなー

麻生久美子がきれいだなー

・妻夫木クンの使い方が素晴らしい
・ちょんまげの甘噛みってやらしいな
そんなとこでしょうか


これでコミックビームからの映画はしばらく打ち止めになるんでしょうかね
釣れんボーイや漫玉日記が映画化されることもあるのかな
ああ、あとアレだ、エマは人気だもんな 俺は好きじゃないけど


で、先ほど友達から連絡がありまして、明日のレイトショーでフリースタイル見に行きます


<追記>
今ダーっと他の人のはてな内での感想を見たら、
「あのぶっとんだ脚本はクドカンしか書けない!さすが!」とか
「○○の宿で切ってるのは彼の…」とかクドカンマンセーの感想が多くて
テレビってすげーなぁと思いました まぁ原作読んでみる人が増えるからいいか
でも、これ原作と映画、先に見たほうを好きになるよなあ、絶対
映画版大好きな人が原作読んでもイマイチなのかもしれない その逆もまた然りなんだけど
<さらに追記>
こういう問題意識はもっておいたほうがいいよね クドカンだから面白い!はイクナイ
2005-04-28 - 日々のあぶく

しかし、以前「タイガー&ドラゴン」の二時間ドラマを観ている時にも思ったことなのだが、これはほんとうに面白いのだろうか?わたしたちはもしかして反射的に笑っているだけではないのだろうか?


考えすぎかもしれないが、これだけ「クドカンドラマ」に慣らされてしまっているからには、それくらい穿ってみるべきではないだろうかと思う。


この映画の評価は、そういうこともすっかり込みにして考えるべきだろう。安心しきって観ることの出来る作品というのは居心地が良いままに楽しめるが、その分失っているものも多いような気がする。


とはいえ、七之助のコギャル姿や髭を生やした花魁姿の松尾スズキはしっかり満喫してしまったのだが



そうそう、恋の門もそうなんだけど(恋の門は結構好きだったんだけど
サブカルセレブが金にあかせて好き勝手やってみました という感じなんです、全体的に
あ、あとのんのんって柄本明の息子なのかあいいなあ

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