もう既に、手に取っていたり配信購入されている方も多いかもしれません。RYUTistによる8枚目のシングル「きっとはじまりの季節」が29日にリリースされました。
ありがたいことに、今回もサンプルをご恵贈いただきまして、1日遅れてしまいましたがレビューするしかあるまいと!ブログで失礼いたします!
「きっと、はじまりの季節」に集まった音楽家たち
で、いつもと構成が違うのですが、まずデータ的なものというか、楽曲提供や参加した音楽家たちを列挙させてください。
「きっと、はじまりの季節」
新生KIRINJIのメンバーであり、ソロプロジェクト:弓木トイとしても活躍する弓木英梨乃さんが作詞作曲、シンガーソングライターのsugarbeansさんが編曲した楽曲。
「Never let me back」
作詞は、所属レーベルのレーベルヘッド、南波一海氏。作・編曲は上坂すみれさんへの楽曲提供で知られる東新レゾナント氏。
上坂すみれ「ノーフューチャーバカンス」Music Video (YouTube Edit)
「愛のナンバー」
Magic, Drums & Love/住所不定無職のメンバーでもあるシンガーソングライター、℃-want you!さんの代表曲をカバー。編曲は48グループをはじめ、J-POPを数多く手掛ける武藤星児さん。コーラスアレンジはRYUTistと縁の深いカンケさん。
RYUTistのアイデンティティは、その透明さかもしれない
このシングルを全部聴き終わった時、なんか、結構衝撃だったというか、不思議なオオオオ…っていう気持ちがわいてきたんですよ。なんていうか、無私というか、まっさらに透明というか…。本当に嫌味というか、雑味がない。
それぞれの楽曲を手掛けた音楽家の個性がストレートに伝わってきて、その媒体になっているRYUTis自体のエゴがないような感触すらある。
じゃあそれが、無個性かっていうと、そういうのとはまた違うんです。いわゆるアイドル然とした甘い歌唱の金太郎飴ではない。そういうんだと、正直飽きちゃうじゃないですか。
今作のRYUTistは、1曲目ではすぐそこで口ずさむように、2曲目ではどこかけだるげに、3曲目では心から語り掛けるように、それぞれの楽曲の最適な歌唱をしている、そこがしっかりと伝わってくる。それぞれの曲を手掛けた作家さんたちのディレクションはもちろんのこと、それを形にする彼女たちの表現力の高さは間違いなく感じる。
MVとか見る前に一通り音を聴いて、頭に浮かんだのは、水で出来たというか、氷でできたというか、いや、氷だと冷たいから違うな…。透き通った乗り物のイメージでした。
そこからMV見たら、彼女たちが船に乗って歌ってるシーンがあって、まぁホントそりゃそうだ、というか、監督の南波さんと同じイメージを共有できたようでうれしかったです。何度も言うけど□□□だった頃からずっとファンなのデス。
RYUTist - きっと、はじまりの季節【Official Video】
RYUTistが錚々たる作家陣による楽曲を歌い続けることで身に着けてきたのは、良い意味での透明さなんじゃないでしょうか。こんなに透き通った歌い手さん、なかなかいないんじゃないかって思うぐらいに。
白い衣装が似合うってのもあるけど、素直さ、まっすぐさが、巫女体質を引き出しているのかもしれないですね。インドネシアのIkkubaruによる「無重力ファンタジア」も素晴らしかったですが、個人的な願望だけで言ったら、海外の作家さんによる楽曲、どんどんやってほしいなー。韓国のFull8loomとか…。
あとは、タイミングがあったら本当にライブで見たいグループですね。今回の3曲とか、ライブでどんな風に表現するかはとても気になります。踊ってる姿がまた巫女的というか神秘的というか、彼女たちのアイデンティティの一つですもの。
地方を拠点に、こんなクオリティ高いグループを続けるのはめっちゃ大変だと思います。でも、この努力が、透明な何かを形作っていくような、そんな気もしています。
というわけで、最後に、8周年記念7インチ「majimeに恋して」MVを見てる本人たち&℃-want you!さん貼っときますけど、いやはや、この微笑ましさはなんなんでしょうねw なぜか今回も結論が出ておりませんが、どこか空中に消える感じ、これもRYUTistらしさなのかも、しれません、多分。