IZ*ONEデビュー1周年、そして彼女たちのナラティヴ BLOOM*IZに向けて

 あの、なんていうか、皆さんはIZ*ONEのこと、一日のどのくらいの時間をかけて考えてます?鈴木はIZ*ONEのことばかり考えちゃってヤバいです。

寝ても覚めてもと言いますか、移動中とか、ブログの下書きで各メンバーのこととかいろいろ書いてしまうんですよ。そのくらい常に考えてる。

寝てる間も考えてるかもしれない。夜中にトイレに起きて、もう一回寝よう…と思って頭に浮かぶのが「IZ*ONEのこと、なんか書きたい」ってことで、そんで今ブログ書いてるという。

で、なんでこんなにIZ*ONEについて考えたくなるし、文章にしたくなるんだ?ってことを考えてたんです。記事が何本か好評だったからってのもあるでしょう。でも、それだけか?

いろいろ考えた上で、一つ、自分の中で結論らしきものとして出てきたのは、「IZ*ONEは物語に溢れている」ということなんです。そして、それがデビュー当初から共有されている。

8日のM COUNTDOWNで初の1位を獲得、デビューして11日目の音楽番組1位獲得は史上最速の快挙!という時点で、もうここで大きな物語が一つ。

そこが、IZ*ONEを語りたくなる理由なんじゃないでしょうか。

いきなりなんなんだ!という感じですが、以上の文章、2018年11月10日に保存されていた下書きでした。ここから、メンバーそれぞれのプロフィールというか、ストーリーというか、メモしておいてあって、でもキリがないので、ずっと下書きのまま寝かされていたんです。

これいつ使おうかなーと思ってて、でもなかなか使う機会がなかったんですが、いま考えていることにリンクしているので、使おうと思いまして。

「IZ*ONEは物語に溢れている」って去年の時点で書いていて、でも、なんかちょっと違うんですよね。ドラマティックだ!とか、そういう言葉で、彼女たちを表現しきれない感じがしていて。

IZ*ONE、デビュー1周年 ともかくよく生き延びてくれました

ストーリーという言葉を使うのに、何か違和感があるのは、プロデューサーや運営などの誰かが描いた絵をそのままトレースするような展開になっていないのではないか、と思うんですよ。

ここまで、いくつかの危機というか、大丈夫か?という局面があったように思うんです。大き目のものをちょっと列挙してみると…。

  1. NGT48事件から始まる、48グループ全体(そして松村氏)に対する批判
  2. 日韓関係の政治的な悪化と、それに伴う両国間の観光客や商取引などの減少
  3. PRODUCE101シリーズに対する票数操作疑惑と、シリーズ全体に対する批判

これ、どれも結構危ない橋だったんじゃないでしょうか。自分は、ともかくひやひやしながら見ていました。というか、今からだって、どれがいつ再燃してどう転ぶかなんてわからない、大きな問題です。

さらに言えば、予想もしないところから、また新しい危機がやってくる可能性だってゼロじゃない訳です。というか、この1年を見ていたら、これから、また新しい危機がやってくるのは覚悟しなきゃならないと思うんです。

他にも、ファンが知らないだけで、今だって何かとても大変なことが起きていたり、大きな苦労を彼女たちが背負っていたりするかもしれない。スケジュールが詰まりすぎ問題や、若年メンバーの学業問題など、もう、いろいろ、ホント大変なこと、あると思うんです。

悲観的過ぎるかもしれません。でも、残された期間をまっとうできる保証なんてどこにもない、と自分は思います。大人たちが描いた絵の通りに、物事はなかなか、転がっていかないんですよ。

個人的、本当に個人的な感覚で言えば、いや、よく1年やってくれた!と思っています。残りの活動予定期間、1年半が短いよーっていうところまで、正直意識があんまり向かないんです。

一言でいえば、よく生き延びてくれました。究極的に言えば、ここで終わったとしても、個人的には、何の文句も言いません。そりゃ寂しいけど、でも、この1年間、思いっきり駆け抜けてくれました。

誰かが書いたストーリーではなく、彼女達自身の発するナラティヴを

ストーリーっていう言葉に違和感があるとするなら、彼女達の軌跡をなんて言ったらいいのかなぁ、と思って考えていて、これどうかな、と思ったのが、「ナラティヴ」という言葉です。

ナラティヴは、ガンダムの新作のタイトルにも使われたりしてるんですが、ネットでちょっと調べて出てくる範囲では、以下の定義がいい感じだと思いました。

意味を敢えて書くとすれば「物語ること」くらいだろうか。両者の違いは、ナラティヴは、語られたストーリーそのものを表すが、ナレーションはストーリーよりもむしろ「語ること」そのものを表す。まどろこしいようだが、更に書くならば、ナラティヴは過去を振り返っての「自分物語」とでもいえよう。自分で振り返るのだから脚色もあるだろうし事実とは微妙にずれているかもしれない。しかし、ナラティヴの理論的支柱である社会構成主義 3)の立場からすれば、社会的真実などというものは世の中には存在しないのであって、それぞれの物語で社会は構成されているということになる。

日本保健医療行動科学会サイトより

http://www.jahbs.info/TB2017/TB2017%201-6-3.pdf

予想も超えるような困難や障害が、次から次にやってきて、たった2年半と決まっている期間すら、いつ終わってしまうかわからない。傍から見ていてこれだけハラハラするような状況なわけだから、メンバー本人たち、中の人たちはもっともっと綱渡りのような日々を送っているように思います。

VLIVEやENOZI CAMなどという配信・舞台裏動画は、彼女達に触れるうえで大きな役割を果たしています。そんな中、彼女たちが断片的に語ることや、語らなくても見せてくれる表情や様子、その一つ一つが、ファンにとっては大きな糧です。

ファンがそれを見つけ、解釈し、紐づけて、IZ*ONEを織りなす一本一本の糸になっていく。設計図通りに語られていくようなストーリーではなく、それぞれが自発的に語り、紡がれているナラティヴなんじゃないか、と思うんです。

まぁ、そもそも、PRODUCE101シリーズ自体が、大人の書いたストーリーがある程度あるかもしれませんが、そこにプラスして練習生やファンそれぞれのナラティヴが交差して、大きな絵を描いていくような、非常に現代的なプログラムなわけですが…。

現実が複数形になった「Realities」の時代に、ナラティヴはもはや唯一絶対の神託ではなく、オンラインを漂う無数のミームとなって日常に溢れている。ポストトゥルース時代においても(ユヴァル・ノア・ハラリ曰く、「トゥルースの時代なんてそもそもあったのだろうか?」)、人類がナラティヴの想像力/創造力から逃れることはないだろう。そこに人生の意味や世界の摂理を見いだそうとするのは、(AI時代に流行りのミームを引用するならば)「人間を人間たらしめる営為」そのものだからだ。

wired.jp

デビュー1周年記念日に公開!新コンセプトティー

というようなことをある程度書いて、これ29日中に上げられるか?とかいろいろ考えていたら、新しいコンセプトティーザが公開されて、いよいよ!という感じですねコレは。


IZ*ONE (아이즈원) Concept Trailer : When IZ your BLOOMing moment?


今回も、La Vie en Rose、Violettaに続いて、花をモチーフにした作品になりそうです。アルバム名が「Bloom*IZ」なんで、思いっきり咲き誇ってくれそうです。

というか、そもそも、デビューシングルの「La Vie en Rose」自体もともとはIZ*ONEのために作られた楽曲じゃないんですよね。その楽曲から始まって、こうやって花をモチーフにしていくのが続いている、というのも非常に面白いと思います。

最初から描かれたストーリーではないんですよ。偶然の積み重ねが紡ぎあげるナラティヴの結晶なんです。

そしていつか、それがいつになるかわかりませんが、彼女たちがバラバラになり、IZ*ONEというグループが、過去のものになった時、私たちは、彼女たちが散りばめたナラティブを積み上げて、一つの大きなストーリーを見出すんだと思います。

そして、出来れば、それが出来る限り未来の話でありますように。出来れば、いつまででも、この優美な花を愛することが出来ますように。

っつか、新譜マジで楽しみなんだが…。

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