新作「幻想日記」でついに見えたIZ*ONEの幸せな終わり

なんかキツいタイトルですけども、ネガティブなことを書くつもりはありません。

MVの当日公開延期は、ビンディを削除するためだったみたい

MVが18時に公開される予定だった15日は、そのためにいろいろスケジューリングしていたので、18時になっても全然こねーな…って思ってTwitterを見てたら、公開延期ですって。

なんでだろ?と思ってたら、Teaser1が公開になった時点で、ウンビちゃんの額の宝石が、ヒンディーの既婚女性が額に着けるビンディみたいなので、それはどうなの?っていう意見があったみたい。


IZ*ONE (아이즈원) - 환상동화 (Secret Story of the Swan) MV Teaser 1

www.clipkpop.com

自分はインドの映画もちょこちょこ見てるので、あの額の飾りをつけるかつけないか、っていうのが婚姻状況を表している、というのはもちろん知っていたけど、、ティーザ見て気づかなかった。

以下にビンディについてちゃんとまとめてある文章が。

raani.org

インドの女性が、額の真ん中につけているアレは「ビンディ」と言います。

ビンディには、いろいろなデザインがあり、シールになっていてシートで売っています。 鼻ピアスと同様、結婚しているインド女性で、ビンディをつけていない人はたぶんいないと思います。 ヒンドゥー教では、額は人間の中枢であり、神聖なる部分で体の中でも特別な場所だと考えていて、昔は額に赤い粉をつけていました。お寺に参拝に行った際にも付けたりします。

(中略)

話は、ビンディに戻りますが、昔は赤い粉を額につけていたのですが、たぶん粉は面倒だという理由で、赤くて丸いシールを貼るようになりました。 いつからか次第に、赤くて丸いシールだけでなく、いろいろなデザインや素材のものが作られるようになりました。 最近では、宗教的な意味合いというよりはむしろ、単なるファッションという色合いが濃くおしゃれとして楽しんでいます。

そんなわけで近頃では、赤くて丸いビンディは全然イケていないので、それをつけている人はほとんどいません。 おめかしする時の必須アイテムとして、ダイヤモンドのようにキラキラした石がついていたり、ゴールドの縁取りがあったりするゴージャスな「勝負ビンディ」もあります。(笑) パンジャビドレスや、サリーの生地の色にあわせて同系色のものをつけるとおしゃれ度UPです。 ファッションですから、様々な流行もあります。

 あれ、カッコいいけど、ちゃんと意味があるものなので、ちょっと前にNHKで「うちは家族で自作スパイスカレーを楽しんでます!」みたいなほっこりレポートがあった時に、5歳くらいの娘ちゃんの額に赤い印をわざわざつけてカレーを食べてて、「や、それ既婚の証なんだけども…」と、なんかちょっと複雑な気持ちになったことがあったのを思い出しました。

閑話休題。今よく見てみると、ティーザ2の時点でちゃんと消してあるんだよね、ウンビちゃんの額の飾り。


IZ*ONE (아이즈원) - 환상동화 (Secret Story of the Swan) MV Teaser 2

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先ほど上がったMVのメイキング映像でも、ビンディは全くついてない。これたぶん全部CGで消したんじゃなかろうか…。


IZ*ONE (아이즈원) 3rd Mini Album [Oneiric Diary (幻想日記)] MV Making Film 

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IZ*ONEに変なあやはつけさせない、制作陣の心意気を見た

そしてもちろん、MVでも額の飾りはついてない。それだけのために一日弱、公開遅らせたの?っていう意見もあるとは思うけど、自分としては、これは英断だったと思うんですよね。

ともかく、IZ*ONEの作品は、細心の注意を払って制作したほうが良いと思うんです。や、どんなグループだってそうですけども、IZ*ONEは特にそうだと思っている。

だってさ、事務所がまとめた誹謗中傷、14GBだそうですよ。人気もすごいけど、ヘイターもめちゃめちゃいっぱいいる。しかも、PRODUCE101シリーズ問題で直面した解散の危機を乗り越えてから半年も経ってない。

danmee.jp

日韓の問題が絡む要素だったらめちゃめちゃ気にしていると思うし、あとは前回のアラベスク風の装飾とか個人的にはちょっとドキドキしたんですが、イスラム教の関係だったりは、ある程度気にしてると思うんです。

そんな中でヒンディーの額飾り問題がスルーされていて、MV公開ちょっと前にわかった。そのまま公開しちゃうっていう手もあったんだと思うけど、それはしなかった。

変なあやをつけて、せっかくのカムバックをふいにしたくない、という制作陣の気持ちが透けて見えるようなMV公開延期とビンディの削除だと感じたわけです。

新鮮味はないけど間違いはない、タイトル曲とMV

個人的に、最初にパフォーマンス動画で見た時は、えーって思ったんですよね、「幻想童話」はあんまり音楽的に面白味はないと思う。前回の記事でもまとめたように、MosPickが得意なミドルテンポのラテントラックで、ラヴィアンのようなじわじわしたビルドアップや、突然のギアチェンジのような仕掛けはない。


IZ*ONE (아이즈원) - 환상동화 (Secret Story of the Swan) MV

しかもやっと公開されたMV、完全にこれ宇宙少女の4年前の曲「Secret」じゃないですかってなるんですよ。いろんなところで言われまくってますけども。


[MV] 우주소녀(WJSN)(COSMIC GIRLS) _ 비밀이야 (Secret)

両方とも、MVのディレクターはziyong kim(fantazylab)。他にもCherry Bulletの「Q&A」やRed Velvetの名作「Peek-a-boo」、そして少女時代「Holiday」と、ガールズだけでも結構印象的なMVを手掛けてます。

vimeo.com

いろんなスタイルのものを手掛けてるので、ここまで似てるっていうのは、ちょっと意識してる?という気もするぐらい。空飛ぶ車のシーンがめちゃめちゃ似てるんだよな。

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「FIESTA」とか、今見てもつってもたった4か月前の作品ですが、それにしてもめちゃめちゃ鮮烈じゃないですか。いきなりカンディンスキーの絵が倒れたりして。いろんな含みがあるだろうなっていう絵の連続は、IZ*ONEはオリュンポスの十二柱!という解釈も生み出しました。

なんちゅうか、個人的には今作はそこまでいろいろ考察や解釈をするような濃厚さとか奥深さは感じないんですよね。職人にそれっぽく得意なスタイルで作ってもらった、という感じ。新鮮味は正直そんなにないですが、でも画的にはキレイです。

むしろこちらがお楽しみ?珠玉のアルバム曲たち

今作、そんな感じになるかなーと思ったんですけど、音的にはアルバム曲の方がタイトル曲よりも面白いと思います。

ハイライトから最高曲なことが約束されていた、e.one×ひぃ様作詞の「回転木馬 Merry-Go-Round」は、広がりのあるストリングスに爽やかなギター、ベースラインが跳ね回り、四つ打ちで踊らせる曲。


'최초 공개' 아이즈원(IZ*ONE) - 회전목마 (Merry-go-round) | IZ*ONE COMEBACK SHOW ONEIRIC DIARY

完全に宇宙少女の名アルバム曲「Miracle」ですよね。ちょうど3年前の曲だ。この時の活動曲が、「Happy」で、いきなりその路線行きます?って面食らった覚えが。

や、マジで今回、活動時期もそうだけど、宇宙ちゃんとアイジュちゃんが重なりまくってるんですよね。スタシの中の人が動いてます?


[WJSN - Miracle] Comeback Stage | M COUNTDOWN 170608 EP.527

ひぃなこダブルセンターという大天才な編成からはじまる「Pretty」もめちゃめちゃ爽快感のあるエレポップに仕上がってる。こういう曲、間違いなくIZ*ONEの色の一つなんですよね。活動曲にはならないかもしれないけど、ライブの長丁場で、中盤あたりにこの曲やったら盛り上がりますよ。


'최초 공개' 아이즈원(IZ*ONE) - Pretty | IZ*ONE COMEBACK SHOW ONEIRIC DIARY

そして、地獄の活動停止期間からの復活とファンへの感謝を歌って「With*One」なんて涙なしに聞けます?!昨夜、自分なりに日本語訳をしようと思って仕事量が多すぎてやめて記事化できなかったのでした。なので消えちゃうかもですが、日本語訳してる方の動画貼っておきます。


With*One_IZ*ONE【日本語字幕/カナルビ】

ていうかですね、あの、存在自体を否定されるような時期を、こんなに早く楽曲化するって、なんちゅうかちょっと考えられないというか、それでも今やらないといけない、と思ったんだろうな、と感じたんですよ。だって、IZ*ONEには、もう10か月しか時間がないんです。

「Oneiric Diary」は、IZ*ONEを幸せな終わりへ導くための一枚?

まだCDが届いていないので、すべてを受け取りきれていないのかもしれないけど、今作は、なんていうか、IZ*ONEが活動するということに主眼が置かれた作品だな、と感じています。

アルバム「Bloom*IZ」は、ものすごくたくさんのコンペを経て集まった楽曲たち、という印象があったんですが、今作「Oneiric Diary」は、ともかくIZ*ONEに合う楽曲を集めて、そしてファンへの感謝を歌う曲を入れた、という構成なのではないかと思っていて。

MVもこれまでみたいにいろんな要素てんこ盛りではなかったし。前回のリリースから4か月しか経ってないという時間的な問題以上に、本当に急ピッチで作業が成されていったんじゃないでしょうか。

でも、それは、やっつけで作ったというよりも、出来る限り早く、IZ*ONEという存在を作品という形に落とし込むべきだ、という意図を感じるんです。

そしてその作品は、メンバーひとりひとりにとって、そしてファンにとって、よりよい思い出にならなければならない。クレームが入りそうな要素があればしっかり対応しておく。

そしてそれは、もう1年を切った、IZ*ONEの終わりがなるべく幸せになるための布石なのではないでしょうか。

完全に妄想 なんでサナキに作詞が回ったか

もう一つ、これは完全に自分の妄想でしかないんですけど、日本人メンバーが全員作詞に携わってるじゃないですか。

これ、作詞した印税がメンバーに渡る前に、日本側の事務所にわたって、そこから分配なり、お給料になるなり、するんじゃないかと思うんですよね。

新型コロナウイルス問題で、IZ*ONEはいつ日本での活動が出来るか分からない状態です。もしかすると、これから10か月のうちにほとんど日本での楽曲リリースは出来ないかもしれない。

ていうか、日本楽曲のマネタイズ方法である、特典会が全然出来ない状態なんですよ。やるにしたってかなり規模を小さくしないとできないでしょう。

さらには、韓国でリリースされた作品は、営利分はすべて中小事務所支援ファンドに回さなきゃいけない。や、日本側の事務所に本当にどうやってお金回すんだっていう状態じゃないですか。

ぜんぜんお金回せないんだったらもう日本人メン引き上げます、ということだって、全然あり得る状態だと思うんです。でも、今のところ、そうなっていない。

もしかすると、日本人メンがそれぞれ作詞して、その分が日本側の事務所にちゃんと回ることで、IZ*ONEというグループ自体が存続できている、ということなのかもしれない、と考えたわけです。

これは、ほんとに自分の妄想でしかないので、全然そんなことじゃないのかもしれないですがw

ただ、日韓のコラボグループであることをはじめ、IZ*ONEは本当にコストがかかるグループだと思いますし、これまでに直面した危機の大きさと数も、まさしく歴代級の規模だと思うんです。

でも、それでも約束の2021年4月まで、どうにか完走しようとしている。周りも完走させようと必死に動いている。

それは、彼女たちの魅力や人柄でもあり、彼女たちにほれ込んだファンみんなの力の結晶でもある。

もちろん永続的なグループになったら嬉しい。でも、それはまさしく幻想であり、おとぎ話です。

現実に、IZ*ONEが、幸せな終わりを迎えるために、いよいよ物語が動き始めた。今作「幻想日記」からは、そんなことを感じました。

<追記>

この話をしようとしてたのに入れ込むの忘れてた。韓国の音源チャートを席巻しまくってるみたい。

韓国のファンがものすごい気合入れて動いてるんだろうなーっていうのは伝わるし、一般層の耳にも届きやすくなるだろうなーってのも思います。

news.kstyle.com

音楽番組の1位どれだけ獲ったか、みたいなところから離れたっていいのではと思ってはいるものの、それでもやっぱり獲れたら嬉しく、そして今回結構とるのでは、という気もしてまいりました。

 この夏、明洞ふらふら歩いてると普通に幻想童話聴こえるんだろうなー。いいなー。

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