Highlightライブ動画に見る、IZ*ONEの哀しみと宿命

クッソ久々の更新になってしまいました。まぁいろいろあったし、何より夜めちゃくちゃ早く寝ちゃってたからしょうがないのです(10時とか)。今日は久々に夜更かししてて、数日前から書きたかったこと書きます。

IZ*ONEソウルコン、Highlightのとんでもない仕上がり

なんか悔しいので、野良ファンカムをあえて見てなくて、オフィシャルの動画しか見てないのですが、Highlightのライブ動画上がってまして、これが、まぁ、すごい。


IZ*ONE (아이즈원) - Highlight @ IZ*ONE 1ST CONCERT [EYES ON ME] IN SEOUL

何がすごいか、振り付けが、躍動や爆発といった、動の方向性ではなくて、完全に抑制の方向性にある。ジタバタしない。手先や腰の動き、しなやかな揺らぎで楽曲の世界観を表現している。この方向性の振り付けは、非常に難易度が高いと思う。

だって、勢いで見せてしまえばいいところを、神経を手先、足先まで張りつめて、細かなニュアンスで表現しないといけない。そして、それがシンクロしていなければグループのダイナミクスが表現できない。

そして、それを、デビューして半年ちょっと、いろんな事務所からの寄せ集めの12人がなんの違和感もなく表現している。

例えば、もはや、カンちゃんを探すときに、ダンスの下手な人を探そうとしてもわからない。完全に12人の中に溶け込んでいる。

これ、とんでもないことだと思うんです。どんだけ練習を積んで、どんだけ12人の息を合わせてるんだよ。活動時期になったら、本当に血反吐はくほど忙しいんだよ、この人たち。それなのに、これだけ、これだけの完成度を見せてくれる。

抑制の効いた素晴らしい振り付けは、やはりあの人

もうtwitterとかでも話題になってるというか、自分も最初にtwitterで見て、インスタで確認した、という感じなんですけど、振り付けを担当したのはPD48でRumorを担当した、チェ・ヨンジュン先生。もう天才すぎるわ。

www.instagram.com

この人の振り付け、なんというか、艶があるというか、なまめかしさをしっかりと見せつけてくれるのよね。そして、そこには楽曲に対する深い理解があると思う。この曲を、こういう動きで表現するというヴィジョンが相当しっかりあるんじゃないだろうか…。そして、IZ*ONEの面々がこれだけしっかりパフォーマンス出来るのも、先生に対するリスペクトと愛慕あってこそなのかもしれない。

でも、あと2年もしないうちに終わるのが、IZ*ONEの宿命

デビューして半年ちょっとで、これだけのパフォーマンスを見せてくれるグループに成長して、これから、この人たちどれだけ伸びていくんだろう、と胸を躍らせつつ、同時に、2年半の活動期限があることを、否が応でも思い出すわけです。

このグループ、あと2年もしないうちに解散するんですよね。まぁわかってたことですけど。最初からそういうことで集められた人たちですから。

でも、なんだか信じられないという気がする。なんていうか、本田仁美とチェウォンが、宮脇咲良チェヨンが、ユリとイェナが…もう、どんな組み合わせだってそうだ。今当たり前のように笑ってる、いろいろな組み合わせだって、いつか見られなくなる。嘘だろ?全世界的な損失だよそんなの…。

なんか、そんな哀しい宿命が頭を去来する曲だと思うんです、Highlight。つまりはめちゃめちゃ良い曲だということです。

そして、自分が思い出したのは、やっぱり少女時代だった

もう基本がソシペンなのでしょうがないんですが、こういう時にどうしても、少女時代のことを考えてしまう。でも、HighlightでIZ*ONEが見せたような方向性の抑制の効いた表現、ということを考えた時に、やっぱりライブの少女時代は凄いんですよ。

これも何度も参照してしまうパフォーマンスなんだけど、少女時代の日本語曲「Karma Butterfly」が、抑制させながら、内面の哀しみ、怒り、辛さ、激情を表現する楽曲としては群を抜いていると思います。


Girls' Generation Karma Butterfly [Tokyo Dome DVD]

シカ様抜けて、8人になってからの東京ドーム公演なんだけど、何度見てもすごい。もちろん良きところで上昇するという仕掛けはあるけれど、基本的にはイスに座ったままのパフォーマンスなんです。

ダイナミズム溢れるフォーメーションとかがあるわけじゃない。でも、手先のしなやかさや、美しくも哀しい表情によって、宿命に縛られた胡蝶の世界が繰り広げられるわけです。

そして最終的に、また檻の中に収監されていく、という姿がまた哀しい。そして美しい。

個人的なイメージでは、やっぱりこの暗さというか、悲壮さみたいなものは、例えばTWICEの色ではないと思うんですよね。TWICEもめちゃめちゃ表現力あるけど、それは華に特化されている、という印象を持ってます。そこが強味とも思うし。

IZ*ONEは、残り少ない生命の中で伝説を目指す宿命なのかもしれない

IZ*ONEが持つ底抜けの明るさ・楽しさと、同時に抱えている哀しく過酷な宿命は、明確なコントラストを産み、グループの表現力を増やすことに繋がると思うんですよ。

すぐに離れ離れになってしまう、哀しい宿命すら、自分の色にして、そして、伝説のグループを目指していく。IZ*ONEのそういう覚悟を、Highlightのパフォーマンスから感じ取ったので、こんな記事を書いているわけです。

だってそうでしょう?わざわざファーストコンサートから一曲だけ公開してるんですよ。そこには明確な意図を感じざるを得ないでしょう。

そしてその曲は、ディープハウスを下敷きに、自らの意志で地面を踏みしめながら光の指す方へ進む姿を描いた楽曲で、その振り付けは、抑制とコントロールがたっぷり効いた、高い表現力の求められるものなんです。

若い女の子が無邪気にはしゃいでいる姿、だけじゃない。人生と命を賭けて、別れに向けて一歩一歩進みながら進化していく、そういうグループを志向している、と読みました。日本ツアー、どうにか見れないかな…。

あー久々に気持ち悪い濃度でIZ*ONEを語ったぞ!

で、テンションを通常に戻して思うんですけど、IZ*ONEもソシちゃんと同じく日本のレーベルはユニバさんなんですよね。どす暗い方向性のIZ*ONEもやってみてほしいんだけどなーどうでしょうか。

ちなみに次の日本シングル、個人的には「Target」結構期待しております。ダイジェストがユジンで始まるからっていうのもあるけどね!


IZ*ONE (아이즈원) - Buenos Aires Digest Trailer

忍者TOOLS
点取り占いブログパーツ