スタジオドラゴンとPRODUCE 101、そしてIZ*ONEの巨大すぎるストーリー

11月の頭までの時点で、スタジオドラゴンについての話を長々と書いていたんだけど、まとまらずに下書きに入れていたのですが、いい加減まとめます。クッソ長いです。そしてIZ*ONEの話は、最後の最後に出てきます。

設立4年のアジアの巨竜、スタジオドラゴン

買収を繰り返して巨大化した竜

コロナ禍のブームに乗って、というのと、ネトフリに入っているので、これまでに韓国ドラマを「愛の不時着」「38師機動隊」「秘密の森1・2」と見てきているんですね。

で、すべて制作しているのはスタジオドラゴン。自分は韓国のドラマに全く詳しくなかったのですが、この会社は、ともかくたくさん制作して、その中でヒット作が次から次に生まれている、という状態のよう。以下の記事(2020年9月)とかが詳しい。

www.businessinsider.jp

日本でもロングヒットを飛ばしているネットフリックスのドラマ作品『愛の不時着』。さらに『ザ・キング:永遠の君主』『サイコだけど大丈夫』などなど……。2020年現在、多くの作品がネットフリックス人気ランキングを席巻し、韓国ドラマは今、冬ソナブームに続く黄金期を迎えている。

なぜ韓国で今、クオリティの高いヒット作が量産されているのか?

カギを握るのが、韓国トップのドラマ制作会社、「スタジオドラゴン」だ。同社は『愛の不時着』をはじめとして、数々の名作ドラマを世に送り出している。メガヒット量産を可能にしたスタジオドラゴンのビジネスモデルを紐解いてみよう。

そしてこちらの方の記事、めちゃめちゃ詳しくてものすごく勉強になるのですが、現在の状況を作り出す一つの大きな要因として、スタジオドラゴンの誕生が挙げられています。

onemore-korea.site

次に、韓国ドラマ界に大きな変革が起きたのは、2018年頃です。しかし、2016年にその変革につながる二つの出来事があります。

韓国初の「制作スタジオ」誕生

一つ目は、韓国初の制作スタジオ「スタジオドラゴン」の誕生です。

ケーブルドラマの地位を確立したCJ E&M(現 CJ ENM)のドラマ部門が、会社として独立したものです。

スタジオドラゴンが、これまでのドラマの制作会社と異なるのは、制作だけでなくドラマの企画・制作・販売・流通まですべてを行うこと。(韓国では、制作会社と区別して「制作スタジオ」と呼ばれることが多いので、ここでもそう呼びたいと思います。)

先ほどの記事にもあるのですが、スタジオドラゴンはCJ ENMのドラマ部門を分割して2016年に設立、ともかく周辺の会社を買収したことが大きかったようです。以下は2017年11月の記事。

mottokorea.com

濫するメディアの洪水の中で、特に頭角を現しているドラマ制作会社がある。それがスタジオドラゴンだ。

スタジオドラゴンは昨年5月に設立された。設立後、スタジオドラゴンは『鬼<トッケビ>』、『また?!オ・ヘヨン~僕が愛した未来(ジカン)~』などCJ E&Mのチャンネルの中心として有名作品を作り出した。設立から2年も経たない制作会社の目に飛び込む成長の裏にはメディア帝国と呼ばれるCJ E&Mがあった。

スタジオドラゴンはCJ E&Mのドラマ事業部が分割されて設立されたドラマ制作専門会社だ。スタジオドラゴンは設立以降その影響力を広めつつあり、『太陽の末裔』、『鬼<トッケビ>』を執筆したキム・ウンスク作家が所属するファ&ダムピクチャーズ、『星から来たあなた』を執筆したパク・ジウン作家が所属する文化倉庫、KPJを買収して競争力を高めてきた。

2019年9月の記事では、映画製作会社の持ち株も買収している、と。ドラマのみならず映画にも手を伸ばして、映像コンテンツ全般を扱っていこうということでしょうかね。

www.kbsworld.ne.jp

国を代表するドラマ制作会社「スタジオドラゴン」が映画制作会社の持分を部分買収し、コンテンツ制作の力量を追加確保した。
「スタジオドラゴン」(代表理事;チェ・ジンヒ)は、映画制作会社「ムービーロック」の持ち株約20%に該当する株式を買収した20日に明らかにした。
これで「スタジオドラゴン」はCulture Depot、Hwa&Damピクチャーズ、KPJ、GTISTに続き「ムービーロック」とのパートナーシップを推進することになった。また、さまざまなクリエーターグループの確保はもちろん、高品質なコンテンツ制作の基盤を整えた。

そして巨竜はアメリカに進出

2019年8月の記事では、2020年にアメリ支部を設立することを発表。そして直後の2019年11月に、NETFLIXとの長期提携が発表されます。さらにこの後、CJ ENM配給の「パラサイト」がアカデミー賞を総なめにしたわけです。

www.nna.jp

メディア事業を手掛けるCJ ENMの傘下で、大手ドラマ制作会社のスタジオドラゴンは7日、2020年に米国支社を設立して現地の制作会社の買収を進めると発表した。現地企業と共同でドラマを制作して米国で供給する。韓国のドラマ制作会社が米国に支社を設立するのは初めて

about.netflix.com

ソウル、韓国。- 2019年11月21日 -- 韓国随一のメディアエンターテインメント企業CJ ENMと、その子会社で韓国トップクラスのプロダクションスタジオであるStudio Dragon、そして世界最大級のオンラインエンターテインメントサービスを提供するNetflixは、複数年に渡るコンテンツ製作および配信合意を目的とした、戦略的パートナーシップを結びました。

2020年からスタートする3年間のパートナーシップ契約の一環として、Studio Dragonと同社に所属する敏腕クリエイターたちが、オリジナルシリーズを製作し、それらの作品は世界中のNetflixメンバーに届けられます。また、NetflixはStudio Dragon製作のその他作品の一部についても配信権を取得します。

 CJ ENM本体と比較してわかるスタジオドラゴンの規模感

設立4年でここまで大きくなっているスタジオドラゴン。株価も公開されているので調べたんですが(記事を書き始めた11月頭ぐらいのもの)、CJ ENMの半分くらい。しかしながら、基本的に株価は上昇傾向で、時価総額は本体CJ ENMの75%程度。いや、CJめちゃめちゃ大企業で、その75%って結構だと思うんですが…。

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参考のためにSMエンタ&JYP株価。スタジオドラゴンは、時価総額にしてだいたいSMエンタの3倍、JYPの2倍というところでしょうか。K-POPばっかり聴いてる人間としては、相当デカい会社という印象です。しかしJYPの株価上がったねw

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で、スタジオドラゴンの財務情報も見てみたんですが、2020年6月期はコロナ禍の影響もあってか、前年比で爆上げという感じです。詳しい見方がわかんないけど、純利益82%増ってすごくないですか。

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比較のためにCJENMの財務情報を載せておくと、そりゃ収益は5倍以上ですが、純利益だと2.5倍ほど。CJの前年比が軒並み下がってるのを見ても、巨大企業CJ ENMの子会社として、スタジオドラゴンが相当な存在感があることはなんとなく察することができます。

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 ネイバーとCJの相互出資にもスタジオドラゴンが登場

CJグループの中でのスタジオドラゴンの存在感を強く感じたニュースが他にも。韓国大手ポータルサイトのネイバーと、CJグループの相互出資で、スタジオドラゴンが登場したんですよ。

超大手のネイバーにとっても、スタジオドラゴンが今後有望な会社であるって言うことだと思うんですよね、コレ。

www.nikkei.com

ネイバーがCJグループのCJ大韓通運、CJエンターテインメント、スタジオドラゴンの上場企業3社の株式を計6千億ウォン分取得する。その一方で3社が出資金額と同額のネイバー株を取得する。27日から株式交換の手続きを始めており、ネイバーはCJ大韓通運株7.85%、CJエンタの5.0%、スタジオドラゴンの6.26%を持つ大株主となる

CJエンタは、米アカデミー賞作品賞を獲得した「パラサイト 半地下の家族」などの映画配給会社で、韓国エンタメ中心のケーブルテレビ放送局も持つ総合エンタメ企業。スタジオドラゴンは韓国ドラマ「愛の不時着」を手掛けて米ネットフリックスからも出資を受ける映像製作会社だ。

参考にNAVERと競合会社であるカカオ(カカオトークとかDaumの運営会社)の株価も調べたんですが、規模がデカすぎて笑いましたw CJの20倍とかですねw

その超大手との交渉材料なんですよ、スタジオドラゴン。

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ちなみに、先ほどの記事に出てきたCJ大韓通運なんですが、コロナ禍で宅配員が過労死して問題になっているようです。日本でも緊急事態宣言の時の物流業界が話題になってましたね。

www.wowkorea.jp

この日の対策委は、今年コロナ拡散などで物流量が増え、過労で宅配労働者10人が死亡し、このうち5人がCJ大韓通運の所属だと明らかにした。対策委は「CJ大韓通運の倉庫に積み上げられる札束は死亡した労働者たちの命の値打ちだった」とし「CJ大韓通運は故人に対する謝罪や補償どころか、何も表明していない」と指摘した。

余談なのですが、韓国では今、宅配員の過労死が社会問題になってるみたい。こっちは別の業者の記事なのですが、今年だけで15人ってどういうこと…。逆に言うと、今現在、物流業界がそれだけ競争が激しい業界っていうことでもあるでしょう。

www.wowkorea.jp

韓国の韓進宅配に勤務するドライバーキム某さん(59)が去る27日、車の中で倒れているのが発見され、その後死亡が確認された。ことし15人目となる宅配ドライバーの過労死と推定される死亡事例となった。

そのCJ物流と、CJエンタ、そしてスタジオドラゴンの株が相互出資に出てくる。何度も言いますが、スタジオドラゴンはCJグループの中で大きな存在感を放っています。

 独立して大成功したドラマ部門と、大きなダメージを負った音楽部門

ここまで、スタジオドラゴンの話ばっかりしてましたが、スタジオドラゴンの代表が今年の7月にCJ ENM本体に呼び戻されてるんですよ。巨大企業内の人事とか、自分は全然わからないんですが、左遷というよりも出世コースなんだろうな、とは思います。

で、同時に、音楽部門のトップだったシン本部長が、Mプロジェクト・タスクフォースへ異動している。現在の音楽部門のトップは、会社の代表が兼任しています。

www.wowkorea.jp

韓国の音楽チャンネルMnetなどを運営する「CJ ENM」のシン・ヒョングァン音楽コンテンツ本部長が、Mプロジェクト・タスクフォース(TF)へ辞令が出された
16日に「CJ ENM」が発表した人事によると、シン本部長はMプロジェクトのタスクフォースに、同社でドラマ制作などを行う「スタジオドラゴン」のチェ・ジニ代表は「CJ ENM」の映画・ドラマ総括に人事異動となった

Mプロジェクトはオーディション番組「I-LAND」を始めにMnetの韓国内外でのさまざまな事業を担当する。シン本部長の人事発令はオーディション番組「PRODUCE 101」の捏造疑惑に関連する道義的責任を問うためだとみられている

「PRODUCE 101」の捏造疑惑と関連して法的責任を免れたこととは別に、彼に対する道義的責任を負うという次元で人事が断行されたようだ。

シン本部長の人事発令で空席となった音楽コンテンツ本部長は「CJ ENM」のホ・ミンフェ代表が兼職することになった。

タスクフォースって、企業や事業が危機的な状況に陥った時に、再生するための一時的なチームを組む、ということみたいですね。日本ではJAL再生タスクフォースとかがあった。半沢直樹だ(見てないんだけど)。

JAL再生タスクフォース - Wikipedia

CJ ENM音楽部門(Mnet部門)も肥大化を続けていた

タスクフォースが結成されたMnet関係のプロジェクトですが、ご存知の通りにCJ ENMの花形部門だったわけです。2014年3月の記事を見ると、やってることはスタジオドラゴンと変わらず、周辺企業の買収。

news.kstyle.com

CJ E&M音楽事業部門は、ロイ・キムやチョン・ジュニョンが所属するCJミュージックと、ソン・シギョン、パク・ヒョシン、ソ・イングク、VIXXが所属するJellyfishエンターテインメント、ペク・チヨンがプロデュースを務め、ユ・ソンウンが所属するミュージックワークス、ホン・デグァンやソン・ホヨンの所属事務所であるMMO(MUSIC MAKES ONE)、Hi.niやワブルなどが所属する1977をレーベルとして吸収すると18日に明らかにした。

(中略)

CJ E&M音楽事業部門のアン・ソクジュン代表は「国内市場が脆弱な韓国の音楽産業は、韓国ではなく、海外市場を舞台に競争しなければならない」とし、「制作の力量を強化し、ジャンルを多様化し、業界を成長させる共生システムを構築し、グローバルな競争力を確保することが急務である」と強調した。

余談なのですが、この記事の中で出てくるアン・ソクジュン代表は、その後2018年3月に、FNCエンタの共同代表になってます。上に出てくる事務所と合わせて、あー、ここらへん、プデュで見た事務所だなーって思いますね。

mottokorea.com

FNCエンターテイメントがアン・ソクジュンとハン・スンフンの共同代表体制への変化を知らせた

FNCエンターテイメントは23日の定期株主総会と理事会を通じてアン・ソクジュン、ハン・スンフン共同代表を公式選任した。ハン・ソンホ前代表は経営の一線から退き、総括プロデューサーとしてアーティストの育成に焦点を当てる予定だ。

さらに、今年3月の人事でも社外取締役にCJの公演部門代表だった人を入れていて、かなりCJとの関係が強いことがうかがえます。

[에프엔씨엔터] 사외이사의선임ㆍ해임또는중도퇴임에관한신고

選任された社外取締役の主なキャリアおよび現職

-高麗大学経済学学士
-中央大芸術経営大学院芸術学修士
- CJ E&Mの公演事業部門代表
-第1対アジア文化院長
-聴講文化産業大学准教授
-現(財)貞洞劇場理事長

CJ音楽部門のメガヒットにして巨大不祥事「PRODUCE101」

閑話休題、CJ ENM音楽部門の話に戻りましょう。一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いだったCJ ENM音楽部門ですが、一つの軸として、ケーブルテレビ局Mnet、そしてもう一つの軸として、MAMAやKCONなどのイベントがありました。

そして、そのMnetが放ったメガヒット企画が、「PRODUCE101」シリーズだったわけです。歴史をざっとまとめてみると、2016年1月~4月に「PRODUCE101」を放送、その後2017年にシーズン2を放送し大ヒット、2018年に「PRODUCE48」、そして2019年5月~7月に「PRODUCEX101」を放送して、投票操作問題が発覚して11月にアンPD逮捕、という流れです。アンPDには控訴審でも実刑判決が言い渡されました。

news.kstyle.com

アン・ジュニョンプロデューサー、キム・ヨンボムチーフプロデューサーが、「PRODUCE」全シリーズの投票捏造の疑いで、控訴審でもそれぞれ懲役2年と1年8ヶ月を言い渡された。

たった2年前の今頃、アンPDが「カリスマプロデューサー」として日本で講演してたのとか、本当に諸行無常という感じ。ここで興味深いのは、アンPDが「ミュージックドラマ」なる作品を手掛けていること。今回初めて知りました

prtimes.jp

ゲストスピーカーのご紹介
株式会社 CJ ENM プロデューサー アン・ジュニョン氏
略歴:2006年CJ E&M(現CJ ENM)へ入社。2010年にリアリティ音楽オーディション番組『SUPER STAR K』のシーズン2を、翌年にはシーズン3を手がける。2013年にダンスバトル番組『Dancing9』、『Dancing9 シーズン2』を手がけたのち、2015年にB1A4のジニョン主演でも話題を呼んだ『恋は七転び八起き』でドラマにも挑戦。ミュージックドラマという新ジャンルの作品を経て、2016年にI.O.Iという国民的アイドルを誕生させた『PRODUCE101』を、2017年は社会現象を社会現象を巻き起こした『PRODUCE101 SEASON2』を担当。更にシリーズ3作目『PRODUCE 48』では会いに行けるアイドルをコンセプトに人気を博している日本のアイドルグループAKB48とのコラボレーションを果たした。

練習生が、数奇な運命に翻弄されつつも、仲間と協力し合いながらスターを目指す。これが。PRODUCE101 シーズン0ということだったのか…。てか、いきなりソシの「ヒムネ」カバーがかかってビビりましたw

www.youtube.com

プデュの巨大化と慢心の裏に、スタジオドラゴンとの競争があったのでは

落選練習生の順位と落選タイミングを読む

ここまでずっと、CJENMのドラマ部門であるスタジオドラゴン、そして音楽部門であるMnetとPRODUCE101の話を並列的にしてきました。これ、結局は一つの巨大企業の2つの部門の話なんですよ。

キーになるのは2016年です。ドラマ部門からスタジオドラゴンが設立され、音楽部門では、PRODUCE101が始まる。その後、スタジオドラゴンは数々のヒット作を生み出していきます。同時に、Mnetでは毎年の恒例行事としてPRODUCE101シリーズを放送。大きな話題を呼びます。

今回、PRODUCE101シリーズで脱落させられた練習生の名前と、脱落のタイミングが明らかになりました。

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シーズン1の1次操作でキム・スヒョン、ソ・ヘリンが脱落した。シーズン2の1次操作でソン・ヒョヌ(LIMITLESSのA.M)、4次投票結果操作でカン・ドンホ(NU'EST ベクホ)が、シーズン3では4次投票結果操作で5位イ・カウン、6位ハン・チョウンが脱落した。シーズン4では3次投票結果操作でB Of You キム・グクホン、GHOST9 イ・ジヌ、4次投票操作で6位ク・ジョンモ(CRAVITY ジョンモ)、7位UP10TION イ・ジニョク、8位クム・ドンヒョンが脱落した」

以下にまとめてみましょう。順位は番組内での順位、カッコ内は所属事務所です。こう見ると、最終評価で意図的に落とした練習生は、デビュー順位の真下ぐらいに置いてますね。

シーズン1 2名

1次 65位 ソ・へリン(SSエンタ) 69位 キム・スヒョンMYSTIC

シーズン2 2名

1次 61位 ソン・ヒョヌ(THEVIBE LABLE)

最終 13位 カン・ドンホ(PLEDIS)

シーズン3 2名

最終 13位 イ・カウン(PLEDIS) 14位 ハン・チョウォン(CUBE)

シーズン4 5名

3次 21位 キム・グクホン(MUSIC WORKS) 22位イ・ジヌ(マル企画)

最終 12位 イ・ジニョク(TOPMEDIA) 13位 ク・ジョンモ(STARSHIP) 14位 クム・ドンヒョン(C9) 

ちなみに、シーズン1なんですが、落とされたソ・へリンと同じくSSエンタからの練習生に、セカンドグループとなるIBIに参加したイ・へインもいました。

その後、彼女はSSエンタを提訴して、アイドル学校にも参加。で、その後アイドル学校も告発しております。もうシーズン1の時点でいろいろあったんでしょう…。

secretofterra.blog.fc2.com

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そう言えば、シーズン3(48)とシーズン4(X101)については、デビューメンバーを先に決めておいたって話でしたよね。

www.wowkorea.jp

公訴状によると、キムCPおよびアンPDなどの3人は、去る7月17日CJ ENMの会議室で「X1」メンバーとしてデビューさせたい練習生11人と彼らの順位を任意に決めてメンバーを選抜した。放送最終回前に実施された事前のオンライン投票の中間結果で、11位以内にアイドルグループでデビューした前歴がある練習生が含まれれば、その練習生を除外するためだった。

キムCPなどは5月、視聴者のオンライン投票と現場投票を操作して「プロデュースX101」1次選抜の対象者であった練習生Aさんの代わりにBさんを入れ替えた。 20人を選抜する3次選抜では同じような方法で2人を入れ替えたことも調査で明らかになった。

「IZ*ONE」も視聴者投票の前にメンバーを決めた。キムCPおよびアンPDなどの3人は、昨年8月の生放送投票前に「プロデュース48 」を通じて選抜された「IZ*ONE」メンバー12人と順位を任意に決定した。

PRODUCE101投票操作の一因は、成功へのプレッシャーか

なんというか、シーズンが進むごとに、重要な結果に手が加わっているんです。投票結果はプロデューサーの意向だけでいかようにでも変えられるという慢心と同時に、徐々に「ヒットするグループにしなければ」というプレッシャーが大きくなっていたのでは、とも感じます。

PRODUCE101シリーズ問題が明らかになった時には、自分はドラマ部門のことは全くし知らなかったので、虚栄心にまみれて接待漬けになったアンPDらスタッフが慢心してPRODUCE101シリーズを動かしてたんだなぁ、ぐらいにしか思ってなかったんです。

でも、スタジオドラゴンが、PRODUCE101シリーズと同時進行で「トッケビ」とか「ミスターサンシャイン」とか、ドラマをバンバン当てていた、というのを知ると、音楽部門のメガヒットであるPRODUCE101シリーズのスタッフたちに、スタジオドラゴンに追い付け追い越せ、みたいな意識もあったのかもしれないな、と思ったわけです。

CJ ENM音楽部門が向き合う巨大なタスク それがIZ*ONE

やっと出てきました、IZ*ONEの名前。長かったけど、ある意味ここまで話をしないと、今のIZ*ONEの状況っていうのは記述出来ないな、と思っているんです。

巨大総合エンタメ企業であるCJ ENM、その中で、今や世界的な巨竜となりつつあるスタジオドラゴンと競い合ってきたMnet部門。メガヒット企画であり、メガヒットしたがゆえに大きな問題にもなってしまったPRODUCE101シリーズの現存する最後のグループなわけですから(日プはちょっと置いておきます。書きたいことはある)。

つい一か月前には、自分も「活動延長してくれないかな~」とかのんきな記事を書いてたんですが、落選した練習生の名前が出た時には、IZ*ONEの活動にも懸念が出てきました。アンチがファンの振りして変な声明文を出したり。なんなんだよアレ!腹が立つからリンクもしません!

ともかく、そんな事態なんですが、Mnet=CJ ENM側は、被害に遭った練習生への補償を行いつつ、IZ*ONEの活動も予定通り行う、という方針です。

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Mnetは公判が終了した後、公式コメントを通じて「裁判所の判断を尊重し、今回の判決の結果を謙虚に受け止める。大きな社会的物議を醸してしまい、もう一度頭を下げてお詫び申し上げる」「私たちのせいで深い傷を負われた被害に遭った練習生や、その家族の方々に申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と伝えた。

また、被害補償に関して「Mnetは、今回の事件が発生した後から、内部的に把握した被害に遭った練習生の方々に対して被害補償の協議を行っていた。一部は協議が完了し、一部は進行中だ。今回の裁判を通じて公開されたすべての被害に遭った練習生の方々に、最後まで責任を取って被害補償が完了できるよう最善を尽くす」と説明した。

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【Mnet 公式コメント全文】

こんにちは。Mnetです。IZ*ONEの今後の活動について申し上げます。

IZ*ONEは予定通り12月7日にニューアルバムを発売して、来月6日に開催される「2020 MAMA(Mnet ASIAN MUSIC AWARDS)」にも出演する予定です

今回の「プロデュース」事態の責任は全面的にMnetにあります。Mnetは被害を受けた練習生の責任を最後まで担い、すでに活動をして、それぞれの夢を育てているIZ*ONEも最善を尽くして全面的に支援します

現在IZ*ONEの共同マネジメントを担当しているOff the recordとSWINGエンターテインメントも、アーティストの成長のために最善を尽くして引き受けた任務を全うしています。

常にIZ*ONEを大切に思い、応援してくださるファンの皆さんに心から感謝申し上げます。加えて、今回の事態によって被害を受けたすべての練習生の方々と、愛情を持って応援してくださったすべての視聴者の方々に改めて謝罪の言葉を申し上げます。

 そして、12月7日の新譜「One-reeler」のイメージも明らかになってきました。完全に、現在の状況でもMnetはIZ*ONEをしっかり運営していくということなんです。

news.kstyle.com

 CJ ENMが、PRODUCE101シリーズの問題について、責任を放棄してしまうのであれば、IZ*ONEもアンチの狙い通りに活動停止して解散してしまえばいいのかもしれません。でも、そうしない。

それは、CJ ENM音楽部門が遂行すべき大きなタスクの一つとして、PRODUCE101シリーズの問題についてけじめをつけること、つまりは落選練習生への補償を行うことと同時に、順位操作グループという誹りを受けながらも、それでもファンからの愛情への責任を果たそうとするIZ*ONEを守り、運営することを選んでいるからではないでしょうか。

すごくシンプルに、相変わらず、一分一秒でも長く、IZ*ONEというグループが活動してほしいとは思っています。でも、まずは今回のカムバックが大切ですし、来年のことなんて、本当にわかんないですよ。

もうね、このグループをめぐるストーリーが大きすぎるんですよ。ものすごく複雑で巨大なストーリーの中を進んでいる、一寸先は闇、かもしれないし、大きな光が差し込む瞬間もたくさんある。

IZ*ONEというのは、なんというか、そういうグループなんだと思います。何度も繰り返しになりますが、応援してます!12月7日、本当に楽しみ!!!!!!!!!!!!

秘密の森シーズン1・2を通しで見ていろいろ考えた話

怒涛の社会派サスペンス「秘密の森」シーズン1

「38師機動隊」記事の最後にも書きましたが、「秘密の森」を見始めまして。で、シーズン1、シーズン2と通しで見たんですよ。シーズン1のDVD予告編見ると、うわー懐かしい!ってなるけどつい先月なのだな。


【公式】「秘密の森~深い闇の向こうに~」予告篇

すごく簡単に言うと、権力組織の腐敗と、それを暴いていく感情を持てない検事、そして感情と感性と正義感に溢れた女刑事が出会うという図式。

ストーリーの流れが、一つの事件が起きて、その事件が連鎖的に事件を引き起こしていき、そこには検察をはじめとした権力の構造が絡んでいる、という感じ。

なんというかすごく閉じられた人脈の中でいろいろなことが起こりまくっていて、ちょっとそれは現実味が…と思ったけど、最終盤の畳みかけで、そういうことを描きたかったらそうするしかないよなーって納得しました。

秘密の森シーズン1に感じた、日本漫画の影響

見ながらずーっと、ビッグコミックみたいだなーと思ってたんですよ。スピリッツじゃなくてオリジナル。

そもそも主人公の検事、ファン・シモクが、浦沢直樹作画っぽいというか、「MASTERキートン」感があるんですよね。MASTERキートンがそもそもビッグコミックオリジナルだわw

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MASTERキートン File1 [DVD]

MASTERキートン File1 [DVD]

  • アーティスト:蓜島邦明
  • 発売日: 1999/12/22
  • メディア: DVD
 

もう一人の主人公がハン・ヨジンという刑事で、ペ・ドゥナがすごい強くて可憐なんですよ。感情を失ってしまった(というか表出できない)シモクと対照的に、ものすごくエモーショナルで情に溢れている。あと、マンガ&絵を描くのが好きっていう設定。

かなり大事なところで手塚治虫に言及するシーンがあったりして、これ脚本家の方が、日本の漫画に詳しかったりするのかな?

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醍醐味は、個性が立ちまくりなキャラクター造形

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半分受け売り、でも自分でもそう感じてたのでそう書くんですが、いやー、面白いドラマって、主人公以外のキャラクターがちゃんと立っているのが大事な要素なんですよね。

山田孝之みたいな分かりやすいイケメンなのに、もう、もんのすごく嫌味な男というソ・ドンジェがね、最高です。見ててなんども「こいつは…」ってなります。それだけ心が動かされるんだよな。

主役張ってるドラマの予告編とか見ても「ドンジェ何やってんだよ…」と思う身体になってしまいました。


【予告編】裸の消防士

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あと、次長がねー、アカデミー眉毛賞があったら間違いなく受賞すると思います。眉毛と視線の動きだけでものすごい演技する。いろんなドラマ出てるみたいでいろいろ見たくなる。

演じるユ・ジェミョンさんは梨泰院クラスの悪役で有名らしいんだがまだ見てないのです梨泰院。見なくては…。あとお子さんが1歳になったばっかりとかでめちゃめちゃカワイイ。

sportsseoulweb.jp

さらに広がる社会正義への問い「秘密の森」シーズン2


秘密の森 シーズン2 | ティーザー予告編 | Netflix

で、シーズン2なんですが、なんか全然絵が違わない?と思ったら、監督が交代しているんですね。ネタバレが怖くて全部見終わってから調べましたw

navicon.jp

今回シーズン2の演出を務めたのは「むやみに切なく」などのパク・ヒョンソク監督であり、シーズン1のアン・ギルホ監督(「青春の記録」「アルハンブル宮殿の思い出」等)とは別の人物。今回監督が変わったため一部視聴者からは残念だという意見もあったのは事実だが、放送終了後の視聴者達の感想は上々で、パク・ヒョンソク監督自身もドラマ放映終了後のインタビューにて「アン・ギルホ監督が演出したシーズン1が作品性の面であまりにも高い評価を受けていたため負担が大きかった」と述べながらも「シーズン1からシーズン2に繋げることができたようで少しは安心している。」と率直な感想を打ち明けた。
尚、脚本に関してはシーズン1から変わらずイ・スヨン作家。シーズン2でも様々な事件が蜘蛛の巣のように張り巡らされつつ再び一つに繋がっていく、イ・スヨン作家特有の構成が輝いた。

 調べたら、脚本家本人も、シーズン1がおとぎ話的だったと認めていたのも面白い。

www.ytn.co.kr

イ・スヨン:昨シーズンは、ファンタジーに近いと思います。事実、すべてのドラマはファンタジーだが、私が選んだ素材の責任は負わなければならないという考えで、今回の内容があまりにもファンタジーで流さないように注意しました。(でもファンタジーが楽しいんです!)以外の自己複製は絶対にないというのが、今回の台本を書くとき最優先事項だったので、どうすれば、他の構成になるかを最も多く検討しました。

一つの事件から発展して、続々と展開していって、その背景にあるものが明らかになっていく、というシーズン1とは対照的に、シーズン2で起きる事件は散発的で、ばらばらに配置されている。

で、それが組み合わさるのか?組み合わないのか?と見せつつ、ストーリーも展開していき、背景にあるものも明らかになっていき、という感じで、シーズン1が線上にストーリーがあったとするなら、シーズン2は面状に広がっていく感じ。次元が一つ増えてました。

あとは、ストーリーの核となる検察と警察の捜査権の争いというのが、韓国で本当にあることみたいで、今回はものすごくリアルに寄せてる感じ。散発的に起きる事件も、すごくリアリティがあるし。

そこが中盤までは、もんのすごく好きなんだけど、終盤でちょっと説明的になって、えー、と思ったんですけど、でも最終盤で盛り返す、という感じでした。シーズン1との好みは分かれるだろうなー。

シーズン2もイイ味出してるキャラクター満載!

キーとなる登場人物の一人で、検察側の法制団団長、ウ・テハという人がいるんですが、完全に朝青龍じゃん!と思って自分の中でドルジと呼んでおりました。

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演じるチェ・ムソンという人は、遅咲きだけど人気も実力もあるらしく、しかも東京に住んでいたこともあるそうです。「応答せよ1988」も見なくては…。

saeriho.com

あとですね、キム部長ですね。この人ぜーったいどこかで見たことある!と思いながら見てたんだけど、どうやら見たことないんですよ。なんつーか、普遍的な、真面目そうな感じと軽そうな感じと裏がありそうな感じがないまぜになった、むちゃくちゃリアリティのあるキャラクター造形なんですよ。ホント感心します。

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ドラマの合間に垣間見た日本と財閥へのアンビバレンス

シーズン1で面白かったポイントとして、ちょこーっとだけ日本人というか日本企業が出てくるんです。で、いきなり財閥のえらい人が日本語で話し出すシーンがある。

なんか、日本語をいきなり使うのが腐敗層を描くお約束、というのがあるみたい。しかし俺はなんだっちゃあnamu.wikiを自動翻訳しているな。

https://namu.wiki/w/%EB%B9%84%EB%B0%80%EC%9D%98%20%EC%88%B2%202

ユンボムが日本語を使用したり、 会場の子供たちが会社の経営権を競うなどロッテを連想させる部分がある。しかしイユンボムシーズン1、当時から成るグループが大韓民国GDPの3分の1を占めている大使、自動車事業をするという点で、単にロッテだけモチーフにした基は難しい。王子の私やはり絹ロッテだけの問題ではないだけで汚れ不意に日本語を使用することは、元の韓国ドラマ/映画で腐敗した高位層を描写するときよく使うクリシェある。

さっき書いた、ヨジンが手塚治虫に言及するというシーンと合わせて考えると、すごく日本がアンビバレントな存在として扱われてるように感じて、日本人としては面白いポイントでした。

ただ、シーズン2の1話では、ヨジンがアメコミ好きな感じで描かれてて、なかなか複雑なものがあるんだろうな、と邪推しましたね。まあ一応部屋に漫画も置いてあるんですけども。

シーズン2を通して、仕事人としてのヨジンが描かれるけど、趣味人としてのヨジンが描かれなかったのは残念ちゃー残念だけど、まぁキリがないからなー。

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さらに言うと、シーズン1、2ともに、財閥企業が大きな役割を演じるわけです。しかも、あんまり好意的ではないというか、まぁ悪役的な立ち位置。

これは結構韓国ドラマではあるあるらしく、なんつーか財閥については、どんな描き方をしても良いみたいなのあるのか?と面白かったんですよね。

でも、使ってるスマホSamsungだし、載ってる車はだいたいHYUNDAIなんですよ。めちゃめちゃ財閥系企業に頼って生活してる感もある。ここもアンビバレントなものがあるんだろうなーと思いました。

これは余談なんですけど、シーズン2で何度も「dal.komm coffee」って出てきて、なんぞ?と思ったらドラマとかでよく使われるチェーン系カフェなのね。

www.dalkomm.com

親会社調べたら、Danal Entertainmentというところで、LOONAのアルバム出したりしてて、ここでそう繋がるんだ!とか思いました。

www.discogs.com

tower.jp

レーベル

Danal Entertainment

スタジオドラゴンについて書いたけど収集つかないのでいったん上げる!

ここまで「愛の不時着」「38師機動隊」「秘密の森」と3作続けてスタジオドラゴンの制作したドラマで、どれもそれぞれに面白いので、遅ればせながらスタジオドラゴンについて調べてるうちに、どんどん親会社であるCJ ENMとの絡みになってきてしまい…。

それがこの記事の倍ぐらいあるんだけど、それでも書き足りないなこれは…みたいな話になってきてしまったので、とりあえず秘密の森の記事をいったん上げてしまいます。

やーでもね、いちばん人間臭いキャラクターである龍山署のチーム長とか、シーズン2のアイドルであるチェビッたんとか、いろいろ書きたいことはありますね。弁護士の父ちゃんとか最高だったよな。

シーズン1、2と見たのでものすごいわかりやすかったんですが、シーズン3があったらすべて忘れていそうw でもシーズン3あったらめちゃめちゃ見るだろうなー。

sportsseoulweb.jp

 ありふれたロマンスもなく、事件・事故に迫るストーリー展開にもかかわらず、高い支持を得た。パク監督は「社会の痒いところに手が届くメッセージとテーマを持っているので、視聴者がその真心を受け止めてくださったのだと思う」と、嬉しそうに語った。

シーズン3に対する期待と可能性も引き続き言及されている。パク監督は「制作するかどうかはまだ分からない状況」と言葉を慎みながらも、「主演チョ・スンウさんの言葉を借りると、シーズン3が制作されれば、それはひとえに『秘密の森』ファンの愛と声援のおかげだろう。そのときはまた、脚本家さんが韓国社会を貫く別のメッセージを込めた物語を描いてくれると信じている」と話す。

IZ*ONEの活動期間が延長されるとすれば、キーになるのは日本活動なのではないか

タイトルで言いたいことは言い切ってしまっているな。

先日、IZ*ONEのデジタル特典会、いわゆるヨントンに参加したんですよ。

ちょうど家の事情で息子マンの面倒を見ながらの参加を余儀なくされてしまうし、スマホからだと音声にノイズが入りまくるしで、もう、ホントともかく大変だったんですけども、スタッフの方にめちゃめちゃお世話になって、どうにか無事に参加できました。

で、思ったのが、や、スタッフの人すごいわ…ってことだったんですよね。シンプルに。トラブりまくるこちらにも、本当によく対応してくれて、めちゃめちゃ助かりました。

ただ感謝の意を表したいというのもあるんですけど、IZ*ONEがデビュー2周年=残り活動期間半年の予定で、うーん、活動延長、もしあるとしたら、日本がキーなのかもと思ったんですよね。

かなり気合が入った「Twelve」での日本活動とその成果

や、今回の活動、結構気合入ってるんですよね。IZ*ONEトレインとか何事?と思いましたよ。コレ一車両走らせるのに、どのくらいかかるんだろう…。

www.m-on-music.jp

調べたら普通に出てますね。東急東横線だと一編成2週間貸し切りが300万みたい。コロナ相場なのかもしれないけど、結構お得かも。

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https://www.oricom.co.jp/special/pdf/transit/09_kashikiri.pdf

その他にも、渋谷にヴィジョン出したりトラック走らせたり、109渋谷&阿倍野でコラボカフェしたりが、目立つところでしょうか。これまでと同様の施策、という感じ。

思い返してみると、2019年9月に「Vampire」が発売されて以来、実に1年1か月ぶりの日本活動なんですよね。いや、本当にいろんなことのあった1年でした。

2019年11月から2020年2月まで活動休止期間があって、その間とか、そのまま解散の可能性があったわけですから、 こんな風に、日本でガンガン広告打ってるっていうのは、当たり前のように見えて全然当たり前じゃないと思うんです。いちファンとしては。

空白の3か月の目撃情報とかまとめた記事、今見ても、あの時期の胃の痛い感じを思い出しますわ…。

nanjamon2.hatenadiary.jp

 その成果として、オリコンウィークリーチャートで1位を獲得しております。もはやCDチャートは自分みたいなファンの複数枚買いがメインだとは言え、大きな成果だと言えるでしょう。COLOR*IZ以来2年ぶりっていうのが、なんかこれまで歩んできた歴史を感じさせるというか…。

www.oricon.co.jp

配信では、以下のサイトによると日本のiTunesで10月21日~25日にかけてK-POPアルバムチャート1位だったよう。ちなみに26日からの1位はTWICEです。

www.kmaniachannel.com

www.kmaniachannel.com

以前の記事では、2020年は韓国での活動に注力してくれたら…と書いたんですが、これだけ日本活動で結果を出してくれたら、前言撤回でめちゃめちゃ嬉しく、というか、コロナ禍で国の行き来がほとんど出来なくなってるんで、スタイリングとか撮影とか、新曲のレコーディングとか、全部韓国でやってるみたい。

IZ*ONEの韓国での楽曲と活動が好きだった自分としては、や、この状況はめちゃめちゃ面白いんですよね。

www.instagram.com

しかも、しかもですよ。特典会もオンラインで出来てしまう。韓国にいるメンバーと、家に居ながらにして、ほんの短い間だけれど、お話できてしまう。これなんかすげーことだなーと思ったんですよね。コロナ禍転じて面白と化しているわけです。

で、もしも活動延長があるとしたら

まず最初に言っておくと、今年6月「SSS」リリース時点では、自分は、予定通りの活動期間で終わった方が良い、と思っていたんです。以下の記事の論調もそんな感じ。

nanjamon2.hatenadiary.jp

でもねー、それから4か月ほど経って、あと契約期間は半年ってところに来て、やー、もう少しやってもらえないか…って思うようになってしまったんですよね、やっぱり。

もちろん、解散するメリットというか意味もあると思うんですよ。

1:外交やコロナなど、様々な要因に影響を受ける日韓ユニットを運営し続けるのはリスクが高い。

2:メンバーそれぞれが自分の事務所に戻れば、それぞれの事務所での活動に専念できる。

3:PRODUCE101問題によって、CJ ENMはIZ*ONEの活動で利益を得ることは出来ないことになっており、利益を生まないグループを運営し続けることは営利企業としては意味がない。

4:活動延長をすると、PRODUCE101問題の再燃や、解散を余儀なくされたX1ファンからの批判を受ける可能性もある。

上の2で言えば、特にEVERGLOWなんか、もう今すぐにイェナを加入させてもおかしくないというか、させる気満々、という印象を受けております。カムバに際してイェナがカフェカーを出したりとか。

www.instagram.com

でも、他の事務所で言うと、どうなんだろう?ってのは思うんですよね。スタシにとってユジンとウォニョンはめちゃめちゃ大事な存在だと思うんですが、そこに新しい練習生をくわえて新グループを作ったとして、どれだけ勝算があるのかは未知数だと思います。それこそ4人ぐらいでSISTAR再びみたいな感じでやるならあり得るかもしれませんが。

woolimも、ロケパンにチェウォン入れますかね?入れるとは思いますが、それが今か、というと、ロケパンがもうちょっと本格化してからでも良い、という気もします。まだメンバー若い子多いし。ウンビちゃんはロケパンに入るよりもソロとか育てる側とかのほうが良いですよね。新しく10代の束に入れてもIZ*ONEのようなハマり感は出ないと思います。

自分の中で、チェヨンはIZ*ONEの中でも最もソロとして活躍するポテンシャルがあると思っているので、WMに戻ったとしたらソロなんじゃ、と思います。これも、すぐに出来ると言えば出来るのではないかなー。おまごるちゃんの下に妹グループを作るのも時期尚早って感じもするし…。

ユリなんですけどね、STONEの練習生もしかしていなくなってません?ぺ・ウニョンがぺ・スヨンに改名してたり、シアンはHappyfaceに移籍したっぽいですよね…。ユリが事務所に戻ったとして、組めるグループがあるのか…。あー、ユリもソロの可能性があるか…。

みんぐりとカンちゃんですが、IZ*ONE後にグループで活動するヴィジョンはあんまり見えない気がします。カンちゃんのところの8Dは、ガールズ・グループ作る気まんまんでしたが、コユジンも抜けたし、ユ・ミニョンも抜けた。グループ出来なくなったんじゃないかなー。みんぐりは女優で全然可能性あると思うんですけども。

コロナ禍で、ライブもしづらい、海外活動もしづらい。今、新しいグループを動かし始めるのって、かなり大変だと思うんです。他の新人で言えば、SMのエスパは少しずつ明らかになり始めましたが、ゴウンのいる365Practice→Purple Kissは足踏み状態だし。

なんかバーッと見た時に、イェナ以外のメンバーが、IZ*ONEをあと半年で解散して、すぐにそれぞれの事務所が活かせるかっていうと、なかなか難しそうに思うんですよね。そしたら、IZ*ONEでの売り上げのうち、取り分を経費としてもらっておいて、その間にメンバーに名前と顔を売ってもらうほうが、各事務所としては得策じゃないかという気もするんです。

でも、じゃあ利益の出ないCJ ENMはどうすんの?って話なんですけど、これ、やっと日本の話が出てくるんですが、日本の活動で得られた売り上げから経費として受け取れば、ファンドに収める必要性がなくなるんじゃないか…とか考えたのは、韓国ドラマの見過ぎですかね…。

この前見終わった「38師機動隊」も、今見てる「秘密の森」も、なんかそういうお金の動きの話ばっかなんですよねw

全然自分は会計も法律も詳しくないので、このあたりも普通にファンドに収められるのかもわかりませんが、もしもIZ*ONEが日本でCD売りまくって、それがCJ ENMさんにも還元されたら、活動延長の目も出てくるのでは…と淡い期待を抱いたわけです。

まーでも、上の解散メリットの1と4、日韓ユニットであるリスクや、PRODUCE101問題の再燃とかのリスクはまだまだあるわけで、なかなか難しいとは思うのですが…。

永続的なグループになるのは、さすがに厳しいと思うんですけど、活動休止していた期間だけでも、活動延長してもらえないですかね…。そしたら、有観客ライブとか、やれる可能性が出てこないですかね…。

ホント、何より、これだけのポテンシャルのあるグループが、いろいろな不都合で実力を発揮できないままであと半年で解散という時期を迎えているのが、勿体ないの一言だと思うんです。本当に。

彼女たちにフィットしたクリエイティヴのある韓国でも、日本語楽曲をレコーディングして日本で売って、結果が出る、ということがわかったわけなので、なんというか、あと日本アルバムと韓国アルバムが1枚ずつ出るくらい、活動してくれないかなー!!!!!!!!!!!!

とか言ってたら空が明るくなってきたのでBewareのメイキング貼って寝ます!あーこの子たちかわいいなー!


IZ*ONE (아이즈원) – “Twelve” MV Behind

 

「38師機動隊」がめちゃめちゃ面白い!そして見ながらいろいろ考えた

それを俺は書こうとしているのだ(けれどずっと書けていなかった)。

8月末ごろに、この邦題が酷い!みたいな感じで話題になって、そのちょっと後ぐらいに「愛の不時着」を見終わった自分は、次に見るドラマを探していたのでした。

や、普通は「梨泰院クラス」に行くと思うんですけど、なんとなく、その酷い邦題「元カレは天才詐欺師(はぁと)」こと「38師機動隊」を見てみたら、やー、ハマったんですよね。

DVDの予告編ありますけど、ひどいっちゃーひどいけど、まぁ合ってるっちゃー合ってるw


2017年8月2日(水)発売! 韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師♡ ~38師機動隊~」DVD予告篇

ともかく魅力的なおっさんたち!そして(大体)みんなマブリーが好き!

このドラマ、これまでほとんど韓国の連続ドラマを見てない人でも、一度見てほしいと思うんですよ。

BSフジの人物相関図にリンクしておきますが、実はほとんど登場人物は、良い年したおっさん。

いろんなところで言われてるけど、ヒロインのスヨンと詐欺師のジョンドの恋愛関係は、ほっとんど話の中に出てこないんです。ちょっとだけあるけど、スパイス程度。

www.bsfuji.tv

や、むしろ、詐欺師のジョンドと主人公のソンイル(=マ・ドンソクakaマブリー)のバディものというか、二人の恋物語という気すらしてくる。

2人がくっついたり離れたり、そして段々関係が出来ていく、というのが、ストーリーの一つの軸になっているわけです。

ヒロインのスヨンだって、マブリーが大好きだし、市長も2課のカン課長も、基本的にマブリー大好きなんだよな。

そのマブリーが、じゃあすごいヒーロー然としたキャラかっていうと全然そんなことはないんです。

筋骨隆々、張り手一つでKOの山を築くマブリーが、今作では気の小さな公務員なんですよ。すぐ謝るの。

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それで、嫁さんにイビられ、娘のためを思って、へそくりで中古車を個人売買しようとして、詐欺に引っかかるという、もう、ホントね、中年男の哀愁なんですよ!

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そんな哀愁マブリーは、税金徴収局の課長さんで、高額滞納者のところに税金を徴収に行くんだけど、まぁすぐに払ってくれるような人たちじゃないわけです。だからノルマが達成できないわけです。そうすると、局長からプレッシャーかかるんです。

ノルマ、達成できてないよね?やる気ないの?食欲はあるんだね。ジャジャン麺、ほら、食べて。みたいな。この、嫌味なアン局長。名キャラなんです。存在感すごいです。

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で、まず徴収しようとターゲットにする高額滞納者の、マ・ジンソク社長という人がね、ともかく、オードリー春日にそっくりなのよ!アンジャッシュ児嶋という説もありますが。この人がねー、ホントに嫌味たっぷり!素晴らしいくらいイヤーな成金を演じてくれるわけです。これも名キャラ。

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しかも、個人的に一番嬉しかったのが、「愛の不時着」で、抜群の悪役、北朝鮮のチョ・チョルガンを演じたオ・マンソクが、マブリーの親友であるワイルド刑事トクペとして2話から登場するんですよ。

1話の予告編で出てきたとき、自分はうわーー!!ってなりました。や、カッコいいんだこの人。チョルガンの時に感じた野性味はありつつも、基本的に漢気のある強力刑事を演じるので、めっちゃめちゃカッコイイです。「愛の不時着」見てたら絶対見たほうが良い。

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スクショはすべて1話からなのですが、少しあとの話で、「愛の不時着」で、セリの小太り部下を演じていたコ・ギュピルが、ハッカーっていうか不憫キャラのジャワンとして登場します。彼もイイ味出してます。

二転三転する騙し合いは、まるで「ジョジョの奇妙な冒険」のバトル!

何度も言いますがこのドラマ、ラブコメ要素よりも、コン・ゲーム、騙し合いゲームの要素が非常に強いんです。

個人的には、見ながら、これもう「ジョジョ」のバトルじゃん!って思ったんですよ。

たとえば、戦況が味方側に傾くと、絶対に、その裏をかいて敵側に傾くじゃないですか。で、危機一髪で、張ってあった伏線が作動して、主人公側が勝利する、みたいな。

で、「38師機動隊」は、その主人公側の勝利と見せかけて、いやいやゲームはまだ敵の手中にあるのだ!みたいなところで次回に続く!となって、ホント目が離せない。

後半とか、いろんな勢力の思惑が絡みまくって、これはこれでどうなったら勝てるの?いや、もう勝利とかないの?なんなの?え、えー!!!みたいな感じで、混乱しながらも、伏線回収の見事さに感嘆する…みたいな、そういう気持ちよさがあります。

頭を使わずに気楽に見れるラブコメだと思って見始めた人は、ちょっとしんどいかもしれないです。

ともかく脳がフル回転して、ついていけな…や、そういうことか!みたいな、頭がぐるぐる回る楽しさのあるドラマだと思います。

全編に通底するテーマは、「パラサイト」同様、社会格差と不平等

この「38師機動隊」、要するに、高額税金滞納者に、詐欺の手口で滞納額を払い込ませるという非公式チームなんですが、何度も「庶民は税金を搾り取られ、富裕層は見逃されている」という内容が繰り返されます。

持たぬもの、持てぬものの悔しさ、怒りが、不正を行っているものの傲慢を打ち砕くという、全体の流れなのですが、このテーマ、「パラサイト」と一緒だよなぁと思いながら見ておりました。まあ「パラサイト」はもっと悲劇的な喜劇ですけれども。

途中で出てくる邸宅への侵入シーンが、ほとんどパラサイトじゃん!って思ったんですが、実はこっちのドラマの方が先に作られてるんですよね。パクリとかじゃなく、金持ちはこういう家に住んでるっていう共通イメージがあるんだろうなーと思いました。

で、細かいところが、ここ最近の韓国の状況を表しているんだろうな、というのも感じました。学歴社会、貧富の格差、建築会社絡みの汚職、チャイナバブルへの投資などなど、挙げて行ったらキリがない。

ドラマなので、ほんの一部を戯画化しているだけなのでしょうが、それでも興味深かったし、これは日本でも起きてる/起きてたことだよなーっていうのも、見ながらいろいろ考えました。投票は金で買えると言いながらも、でも何が起こるか分からない、というのも、投票に一筋の光明を見出しているんだなぁと感じました。

「38師機動隊」を見ながら、PRODUCE101問題も考えた

で、ここからは、なんというか妄想度合いが強くなるんですけど、このドラマ、「愛の不時着」同様、STUDIO DRAGONの制作なんです。このSTUDIO DRAGONって、CJ ENMのドラマ制作部なんですね。

news.yahoo.co.jp

同社は2016年5月に設立された歴史の浅い会社だが、実は韓国の大手企業CJグループの子会社「CJ ENM」のドラマ事業部門が物的分割された、CJ ENMの子会社でもある。

CJ ENMは現在、オーディション番組『PRODUCE』シリーズで知られる「Mnet」や、『名探偵コナン』を放映する「Tooniverse」など、多数のケーブルチャンネルを運営しているが、中でもドラマとバラエティに特化した「tvN」はコンテンツの質と視聴率で地上波を圧倒している。

上記のドラマも、ほとんどが「tvN」で放送された。つまり、tvNとスタジオドラゴンはCJ ENMを母体としながら相互協力関係にあるというわけだ。

莫大な資金力のもと、優れたコンテンツ制作の力量と実績を重ねてきたスタジオドラゴン。2017年11月に韓国KOSDAQ市場に上場し、現在はドラマ制作会社4社を傘下に置く韓国最大手コンテンツ制作会社になっている。

 このSTUDIO DRAGONが設立された2016年に、大手芸能事務所SMエンタの子会社であるSM Culture & Contentsと手を組んで制作されたのが、「38師機動隊」なんですよ。めちゃめちゃ気合が入ってるし、結果も残している。

news.kstyle.com

元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」がケーブルのオンエアの視聴率で1位を獲得した。

31日、視聴率調査会社ニールセン・コリアによると、30日に韓国で放送されたOCN金土ドラマ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」第14話が、4.386%の視聴率を記録し、全話の3.794%より0.592ポイント上昇した。

これは、第12話に記録した自己最高視聴率4.468%に近い数値であり、2話ぶりに4%台に復帰したものだ。すでにOCNチャンネルの過去最高視聴率を塗り替えた「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」は、土曜日に放送されたケーブル全体のオンエア番組の中で「グッドワイフ」など、ライバル放送局であるtvNの番組を全て抑えて1位を獲得。放送終了まで2話を残しているだけに、5%を超えるか注目を集めている。

富裕層へ社会的正義の鉄槌を下す、アウトローな詐欺集団!なんていうドラマを作っていたCJ ENMが、同時進行で、「結果は完全に視聴者の手にゆだねられます!」という建前で、談合しながらオーディション番組を制作しているという…。

や、日本だったら、そんなの当たり前じゃん!で終わる話だと思うんですよ、きっと。作り物なんだから、やらせだなんて野暮なこと言いっこなし、子どもみたいなこと言ってないでよ、ってことになったんじゃないかと思うんです。

でも、なんというか、「38師機動隊」を見ていて、「社会正義」を求める、なんというか純粋な心が、ものすごく残ってるんじゃないか?って思ったんですね。

PRODUCE101シリーズ自体、格差の是正みたいなテーマもあったじゃないですか。大手事務所に所属する練習生しか、有名グループには所属できない。でも、実力のある練習生だっているぞ!苦労してきた練習生もいるぞ!って。

事務所の規模に関係なく、業界のしがらみにもとらわれず、純粋に能力と適性を見極めた、国民全員の投票によってメンバーが決まります!そういう建前だったじゃないですか。

その建前だったのに、結局談合だった。先に話を回しておける、政治力のある事務所の練習生が選ばれていた。「話が違うじゃないか!」となりますよね。そうじゃない、というところが、魅力だったわけだし、そのように打ち出していたわけだから。

そういう意味で、PRODUCE101シリーズは、ある意味で自らの建前につぶされた、と言えるのかもしれません。「社会正義」を行う側のような顔をして、不正を行っていたわけだから。

さらに想像したのは、「真相究明委員会」の人たち、法の下で真相が明らかになっていくことに、ものすごく爽快感を覚えたんじゃないかなぁということでした。ドラマでやってるような、ものすごい分かりやすい汚職を、自分たちの告発がきっかけで明らかになっていったわけだから。

そして、IZ*ONEが今まだ活動出来ているのも、「社会正義」を求める力がすごく強いからかもしれない、というのも、考えていました。

一回ケチがついたら、まぁもう興ざめだよね、でファンも離れて解散を余儀なくされる、というのもありえたと思うんですよ。実際に、結成直後に問題が明るみになったX1は、練習生の所属事務所の判断で解散になったわけだし。

でも、IZ*ONEは、「大人たちが結果を決めていたとしても、それを知らずに努力していたメンバーたちが不利益を蒙るのはおかしい」ということで、解散せずにすんだわけです。

理屈が通ってると思うんです。で、その理屈が通るというのが、「社会正義」を求める声の強さが故、なのかもしれないと思ったんですよね。

まぁその「社会正義」が絶対正義か、というと、またそれは別の問題になってくると思うのですが。

そんなこんなで、いろんなことを考えさせてくれる、「38師機動隊」ですが、まぁともかく、ホント面白いので見ましょう。自分はNetflixで見ましたが、Abemaでも見れるみたいです。ということは無料で見れるんだよね?

abema.tv

余談 このピンク邦題は誰がつけたか?

たぶんですけど、日本で初放送したのがMnetだったので、MnetJapanさんがつけたんじゃないかなーと思います。CJつながりだし。

prtimes.jp

このたび、CJ E&M Japan 株式会社が運営する韓国100%エンターテインメントチャンネルMnetでは、ソ・イングク主演最新作、マ・ドンソク、スヨン(少女時代)共演ドラマ「元カレは天才詐欺師♡~38師機動隊~」を9月より日本初放送することが決定いたしました

 や、この邦題、ちゃんとドラマを見てないと、ジョンドが元カレだってことがわからないし、そもそもこの内容でヒロインのスヨンを主体にして、「元カレは…」ていう邦題にしようと考えるのは、スヨンが少女時代のメンバーで日本でもある程度名前が知られている、ということを把握していないとあり得ない発想だと思うんですよね。

ただ、このタイプの邦題が多すぎて、逆に新しい視聴者が入りにくくなっているのは確かなんで、これからだんだん変わっていったらいいなーと思います!

ちなみに今、鈴木は「秘密の森」見始めました!これも面白い!アラフォーのペドゥナがかわいいっつか、相当に市川実日子です!


『秘密の森』予告編 - Netflix [HD]

[ご報告]月刊エンタメ、ミュージック・マガジンと続けて座談会にお邪魔してまいりました

なんか明け方に息子マン先生が「うわーん!〇〇がいない~!ゴニョニョ…」と寝ぼけて泣いて目が覚めてしまったのです。

で、8月、9月と連続して紙のお仕事をお手伝いさせていただけたので、まとめておきます。

 8月発売の月刊エンタメさんでは、「入門講座 K-POPのギモン」というページにお邪魔させていただきました。ベテランVJ、xcorpさんとご一緒。座談会形式で、なんか2時間ぐらい話してたので、使えない部分が多くて申し訳ありませんでした!

 現在のシーンを概観的に見る感じで、あまり突っ込んだ話にはなりませんでしたが、それでも虹プロで一番ハネたのはJYパークとか(この話を紙でしたのはかなり早かったはず)、もはや日本語化しつつあるヨントンとか、ひぃちゃんの話とか細かいところもお楽しみいただけるのではないかと!

そして、そのちょっと後にお声かけいただいて、ミューマガさんのPerfume特集、お手伝いさせていただきました。こちらも座談会形式もあるんですけど、現編集長・前編集長・鈴木って並びが恐縮過ぎました…。 

ミュージック・マガジン 2020年 10月号

ミュージック・マガジン 2020年 10月号

  • 発売日: 2020/09/18
  • メディア: 雑誌
 

こちらも予定よりもかなり長くお話させていただいてて、のっちのゲーム連載がやばいとか、米津玄師がフォートナイト内でライブやったみたいなことをPerfumeにもやってほしいなーとか、そういう余談は流石に誌面に入らなかったのですが、よく考えたらそんなことばかり考えるのは鈴木が家にSwitch導入したからなんだろうなー。

ただ、先日のIZ*ONEオンラインコンサートでも思ったんですが、在宅で没入感があってインタラクティブなライブ参加できる方法がさらに進化したら、いろんな形の楽しみ方が増えることは間違いないですよね。VRでPuppy Loveに合わせて上上下下やるような!

で、ランキングとかレビューもお手伝いさせていただいて、他の方がどう入ってるか全然わかんないので、AIEAの経験を活かして「票の集まりそうなところを避けて、ランキング入りさせたいB面曲を推していく」という戦略を取ったのですが、そのうちに悩みすぎてしまい、後半はセトリ形式に。だってあの曲とこの曲、どっちが上とかわかんなかったんですよ…。

おかげさまで「ポイント」「23:30」「575」あたりが50位に入って、わーいと思ったんですけど、コンドラとかwonder2が50位から漏れてしまうという…。ジェニーとかレシピとかもねー、入ってほしかったなー。でもこれ言ってたら全曲優勝!って話になってくるんだよな。「超来輪」とか。

あと、毎回そんなこと言ってる気がしますが、CandyとBUZZの名前を、ミュージックマガジンのこの特集の中に入れられたのは、なんというか個人的に一定の役割を果たせたかなと思っているのです。

いろんな先輩・同僚・後輩がいて、みんなで夢を追いかけながら、うまくいかなかったり、ステージを去ったり、新しい道を見つけたり…。その中で、20年間、グループを続けてきたPerfumeは、やっぱり3人だけじゃなくて、いろんな人の思いを背負ってると思うんですね。そのあたりが、あ~ちゃんがNiziU見て泣いてるみたいな、そこらへんの話と繋がっていると思うのです。

とか書いてるうちに、なんかいい時間になってきちゃったのでこの辺にいたしますが、これからの数年ぐらいで、また全然景色が変わるのだろうし、そこらへんが面白く感じられたらいいなーと思っているのでした。ともかく、ぜひご一読を!

蛇足 2020年コロナ禍の夏

昨日の記事、皆さん読んでくださってありがとうございます。

正直、この夏は完全にコロナ鬱という感じで、6月のSSSでIZ*ONEがグランドスラムしましたって記事から先、なんも書けてなかったんです。

いろいろ書こうと思ってたんですよ。でも、ホント、もう、どうしても書けなかった。

なんか、建設的というか、表現的というか、そういうことに、全然取り掛かれない。

あとは、もう、全然音楽が聴けない。ホント、何も聴いてなかった。耳に入れようという気になれない。

ものすごい長い梅雨が明けて、すぐに猛暑になって、コロナ問題もあるし、あんまり外に出てない。

これまでの8月って、TIFやら夏コミやら、ともかく猛暑の中を取材のために走り回る日が絶対にあった。

その合間に、実家に戻ったり、家族でどっか遠出したり、旅行の予定を入れていたりした。

そういうのが全くなくて、ただ、基本的に家にいる。仕事で外に出ると、行って帰ってきただけで、すっごい疲れる。

そんな状態なんで、身体が疲れてないのもあって、今日もそうなんだけど、夜中に目が覚めてしまう。

ブログ書けばいいんだけど、情報収集したり、執筆したり、思考したりする前に、Switch出してきて、マイクラやってたりする。

や、コロナ禍を通じて、ゲームという文化ともう一度出会えたことは、めちゃくちゃ大きいんですよ。

5歳児と一緒にプレイするカービィ スターアライズが、めちゃめちゃエモーショナルなんですよね。

今年AIEAやったら、ベスト5に「ティンクル☆トラベラー」入ってくるぐらい、やっぱりゲームの音楽ってカッコイイ。

さらに言うと、ラスボスとのラスト戦闘で、アレンジバージョンかかるんだけど、これが最高にエモい。エモエモにエモい。


4-13. All of those Star Allies are with Me! - KIRBY STAR ALLIES: THE ORIGINAL SOUNDTRACK

あとは、マイクラもしかりだけど、シナリオよりもシステムの時代なんだなーって思って、感慨深かった。

システムがあったら、そこにシナリオはここに見出していく、みたいな。それがゲーム実況で共有される、という。

ってところで、嫁の人がドラクエ11をくれて、やってみたら、シナリオも良いなーと思ったりして、まぁ、ゲーム楽しいですよね。

 

でもなー、なんつうか、ゲーム関連は完全に遊ぶだけで、咀嚼して、言語化までは出来てなかったんだよな。

ホント、ほんっとにやる気がなかった。今もスゲーあるかは、よくわかんないんですけども。

ただ、EYES ON MEは、これは公開日に見よう、せっかくだからスクリーンXで見よう、そして見たらすぐに感想をブログに書こう、と思った。

んー、今の自分にとって、やっぱりIZ*ONEというのは、そういうグループなんだと思います。

昨日の記事に書いたようなことって、別に、IZ*ONEについて言えることじゃなくて、いろんな人にとって、それぞれの「新しい家族」がいるっていう話で、それが、アイドルじゃなくても、スポーツチームだったり、お笑いの人だったり、ミュージシャンだったり、俳優だったり、まぁ、いろいろだと思うんです。

それが今の自分にとっては、IZ*ONEだって話でしかなくて、それが、数が多いか少ないかというのは、本質的な違いではないけれど、持続可能性とか、換金ということで考えたら、大きな違いになってくる。

それが収益化しちゃいけないことになってるんだから、ホント皮肉な存在ですよ。何度も何度も書いてますけども。

極言すると、ファンのためだけに存在してるんですから。そのファン層を広げるとかも、一義的な目的じゃないんですよ。

じゃあ、本人たちが手を抜いているかというと、そんなことは全くなくて、スタッフの体制が、以前よりも薄くなってるかも、という懸念はあったりはしますけども。

でも、SSS以降で、楽曲はともかくとしてパフォーマンスが落ちたかつったら、全然上がってるじゃないですか。

そうそう、EYES見てて、思ったのは、人数の多いグループだったら、ダンスはそろってた方が圧倒的に好きですね。

アイドルはダンス揃ってなくていい、という楽しみ方も、まぁ、そうですか、と思うんですが、自分はそろってた方が圧倒的に好き。

そして、歌も、めちゃめちゃ歌えるメンバーは欲しい。全員じゃなくても、歌でも感動したい。

とか書きながら、IU「小言」カバー動画見てたら、もうなんだかなんでもどうでもよくなってしまったw

最後の最後、どセンターでチェウォンが歌うのとか、なんか、いやー、いやはや…。


아이즈원 - 잔소리 [불후의 명곡2 전설을 노래하다/Immortal Songs 2] 20200808

もう完全に朝方なので、もう少し寝たほうがいいので、まぁ、もう、寝ます。

こんな状況、いつまで続くんでしょうね?ホント、気持ちが滅入りますが。

まぁ、でも、少しずつ、いろんなことが、変わっていくのだろうとも思います。

あー、最後に、ポストコロナ時代、ソーシャルディスタンス時代ということを考えると、ゲームというフォーマット、フォートナイトでステージやった米津玄師すげーなとも思った。

武道館とかドームでやるよりも、フォートナイトに立つ方が全然デカい話なんだよな、今や。


【フォートナイト】米津玄師ライブ直後ならビクロイ余裕説【ヒカキンゲームズ】

<蛇足の追記>

はよ寝ろって話ですけども。

EYES見てて、あー、俺、Highlight厨だわーって思いまして。

2019年に、NYで、Highlightやれてよかったよね。ホント。2020年にはできないもん。

もうこの時点でグローバルガールズグループだから、もう、ほんと、やるべきことはやってんだよな。

あとはホントにご安全にいてくれたらいいよ。見てるから。


[KCON 2019 NY] IZ*ONE - HighlightㅣKCON 2019 NY × M COUNTDOWN

 

「EYES ON ME:THE MOVIE」、本当の意味、本当の奇跡

公開初日に松戸のスクリーンXで見てきました、IZ*ONEの「EYES ON ME:THE MOVIE」。予告編貼っておきます。これ見ただけでも、もうグッと来てしまう。


「EYES ON ME : THE MOVIE」日本語字幕版予告編

上映中、何度も涙腺がグワーッと刺激されて、そのうちに、なんでこんな泣けてるんだかわかんなくなって、でもなんだか泣けて…みたいな感じになっていくのですが、一番自分でもよくわかんなかったのが、オープニングの「Sunflower」がかかっただけで、ブワーっとなったところでした。

でもよくよく考えたら、ライブ自体のオープニングもあの曲だったんだよね。なんかすごくいろんなことを思い出したんだろうな。

見ながら、いろんなことが頭を去来したんですよ。それをともかくここに書いておきます。

IZ*ONEを交差する、数々の世界線

まず、PRODUCE48楽曲を使ってくれる嬉しさは強く感じました。いや、だって、もうPRODUCE101シリーズ自体が、順位操作問題で存在意義を問われる事態じゃないですか。

その問題でアンPDが逮捕されるというタイミングで、いったん公開中止になったのが、この「EYES ON ME:THE MOVIE」です。

ヘタすると、PRODUCE48の楽曲は全カットだったりするのかな…とか心配していたんですが、やってくれました。もう、まずここで、なんか泣けてしまいましたw

個人的には「I AM」厨なんで、これ聴いただけで、コンセプト評価の頃のなんというか殺伐とした雰囲気とか、脱落メンバーの無念とか、いろいろ考えてしまうわけです。

いつも考えることですが、現在の12人じゃないグループだって、どこかの世界線であったかもしれない。

いろんな世界線が頭をよぎるんです。アンPDたちがPDXで雑な操作をせず、問題が明るみにならず、IZ*ONEが2019年11月にFIESTAで活動出来ている世界線

新型コロナウイルスが蔓延せず、今でも、世界中を移動することが出来て、世界中で大規模ライブをすることが出来ている世界線

その世界線では、IZ*ONEは、当初の宣言通り「グローバルガールズグループ」として、世界中を飛び回っているのかな…。

とか妄想を巡らせていると、「好きと言わせたい」のパフォーマンスが。大箱だと、キックが映えて悪くない。韓国語でコールも入ってる。


[최초공개] 아이즈원(IZ*ONE) - 好きと言わせたい (좋아한다고 말하게 하고 싶어)|IZ*ONE COMEBACK SHOW

なんか、韓国語楽曲のIZ*ONEばかり考えていたけど、そうだそうだ、日本語楽曲も彼女たちの一つの側面なんだ…。

もし、「FIESTA」がそのままリリースされていたら、次のリリースは、日本語楽曲だった可能性が高いでしょう。

そうしたら、また彼女たちは、連日の握手会とハイタッチ会で疲弊していたのかな…と思ったり。身体を壊すメンバーがいてもおかしくない…仮定の上での彼女たちを心配したり。

でも、日本のバラエティ番組で、また彼女たちの姿が見られたんだろうな、と思ったり、もう、いろいろな世界線が、脳内を交差していくわけです。

でも、IZ*ONEは、彼女たち12人であり、PD101問題の危機をこえて、また活動してくれている。「FIESTA」の後は、「SSS」でガールズグループ歴代売り上げ記録を更新した。

自分は、IZ*ONEは、そういう世界線に生きている。なんだか、この1年間の激動を、頭の中で反芻するような時間になっていました。

「グループアイドルの巨大ライブ」がロストテクノロジーになるかもしれない

コロナ禍真っ只中の2020年8月の時点において、12人のグループアイドルが交差しながらライブをし、そのライブを万単位の人が大声を出しながら観覧する、というのは、完全に無理な情勢です。

この映像、たった1年2か月前のものなんですよ。今となっては、「こんなことを出来る時代もあったな」という感慨に浸ってしまう。

大会場を一面に埋めるペンライトの光。そして沸き立つような大歓声。この景色を見るために、見せるために、IZ*ONE本人たちも、スタッフも、ファンも、一生懸命やってきた。

もしかすると、少しすると、また復活する光景なのかもしれませんが、それが、2021年4月というタイムリミットまでに出来る可能性は、あまり高くない。

かなり感染が抑えられている韓国だったら、声を出さないで、という条件付きだったら、もしかすると、出来るかもしれませんが…。日本では厳しいのでは、という気がしてしまう。

メイキングの、本当にたくさんのスタッフさんが関わっている様子も、今見ると、うわーこれを今やったらソーシャルディスタンス取れてないって思うよな…とか考えてしまうんですよね。

そんな状況で、この、今では失われてしまった、グループアイドルの巨大ライブというものを見ていると、ともかく、これが映像として残っていてよかった、本当に良かった、と思うんですよ。

考えたくもない最悪の事態ですが、大人数のグループの大規模ライブをするノウハウが、失われるぐらいに、長い期間開催出来ない可能性すらあると思うんです。

この映像は、2010年代末期の、巨大ライブという一つの文化の、重要な記録になっているな、ということも、考えていました。

どんなに近くても、どんなに没入しても、でも君はそこにいない

大規模なライブの良さは、いろいろありますが、自分が、全体のほんの一部でありながら、それでいて個人である、という、独特の感覚が味わえるっていうところも、あると思うんです。

大きな光の中で、大きな声の中で、その大きな大きな波にのまれながら、その波の一部になりながら、ステージと、どこか一対一で向かい合っているような感覚。

映画館だと、ずっと一対一なんですよ。メインスクリーンでアップになっているメンバー以外にも、左右のスクリーンに、他のメンバーも映ってる。

きょろきょろしながら、あ、こっちはウンビちゃんが映ってる!とか、まぁともかくせわしないけど、もうずっと追えるような感じ。

これは、スクリーンXで制作してくれた大きなメリットだと思います。ライブ感、しかも最前付近で見てるような感覚があります。

でも、本人たちは自分の前にいない。どこまで行っても、彼女たちはスクリーンに映った平面でしかない。

なんか、それが寂しく感じたのかもしれない。

3方向スクリーンで没入感があるだけに、そのことを、強く感じさせられた、というところは、あると思います。

遠く遠くに、豆粒みたいに見える彼女たちでもいいから、自分の声が、大きな波の一滴であってもいいから、届けたい。

なんか、そんな切なさは、上映中、ずっと感じておりました。

なんつうか、遠くからでもいいから、IZ*ONEに会いたいんですよね…。声を届けたいんですよね。

その切なさが、改めて胸に迫るような感覚もありました。

何度でも書く。IZ*ONEは、一つの奇跡です

最終的には、いつも同じ結論に達してしまうんです。何を見ても、何を聴いても。

IZ*ONEは、奇跡のグループだと思う。彼女たちが、結成して、存在しているだけで、本当に奇跡だと思う。

韓国のPRODUCE101シリーズに、日本の48グループが参加する。これ、やっぱり、あり得ない企画ですよ。普通に考えたらリスクが高すぎる。

この企画が通って、番組を制作して、放送して、デビューグループが活動出来た。本当にタイミングがちょっとでも違ったら、実現しなかったと思います。

今、この瞬間に、IZ*ONEがまだ活動していること自体が、きっと、奇跡のような瞬間なんです。

そして、それは、本当に人生みたいだなって思うんですよ。

映画の途中で「この9か月間の…」みたいなことを言ってて、あー、まだ結成から9か月しか経ってない頃なんだよな…って思ったんですよね。

このライブから5か月ほど後、2019年11月から、現在の2020年8月までが、同じ9か月。全然違う9か月。

花道だけ歩いた9か月と、存在を否定され、それでも生き延びることを選択し、懸命に生きてきた9か月。

そしてこれから9か月後、2021年5月には、もう、IZ*ONEは解散している予定です。

 

「EYES ON ME:THE MOVIE」、本当の意味

人は生まれた瞬間から死ぬことが決まっている。その時間に長い短いはあれど、死なない人間はいない。

その、限られた時間の中ですら、突然に人生は断たれることもある。それがいつ来るかなんて、誰にもわからない。

でも、だからこそ、今この瞬間を、生きていくしかなく、それをどう生きるかは、それぞれの意志と選択、だけではなく、様々な状況や出来事にも左右される。

大きく浮かぶこともあれば、深く沈むこともあって、それがいつ来るかは、本当に、本当にわからない。

それを生きるのが人だし、そして、家族は、そこに伴走する存在になるものだと思う。

映画中のコメントで、「WIZ*ONEは新しい家族のよう」と言っていて、ああ、そうだよね。一緒に走っていくしかないんだよね、って思って。

全世界でライブをして、全世界のヒットチャートを賑わせるような、そんな「グローバルガールズグループ」になることは、現実的に言えば、難しいことになってしまった。

でも、新しい家族として、こんなにたくさんの人が伴走している。国を越えて、目の前にいなくても、切ないけれど、でも、伴走している。

もう、その事実、それ自体が、本当に、奇跡的なことだよ、と。そう思ったんです。

ここまで書いて、「EYES ON ME:THE MOVIE」の意味が、やっと、自分なりにわかったというか。

「あなたの目は釘付けよ」みたいな、そういう話じゃなく「ずっと、私を見ていてね」っていうことなんですよね、きっと。

それが、映画という形にまとまったのが、「EYES ON ME:THE MOVIE」ということなんだと思いました、今。

だから、もしよければ、願わくば…もう一本、コンサートムービーでも、ドキュメンタリーでも、彼女たちの姿を、一本の映画にまとめてほしいと思います。

彼女たちが、IZ*ONEとして生きた証として、そして、その伴走者として、ずっと見ていた証として。

そして、出来れば、もっと鮮明な画質で!収益にならないかもしれないけど!よろしくお願いいたします!

損にはならないように、何度も見ますから!とりあえずあと一回は4DXで見ます!!

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